あらすじ・概要
著者はドイツと日本両方の血を引くサンドラとドイツ人についての談義をする。日本人には予想のつかないドイツ人の文化に、著者は驚く。ケチでこだわりが強く、人間味のあるドイツ人像とは……。
ドイツ人のダメなところを描きつつ着地は安心する
ドイツ人のダメなところを描いた作品で、他にないテーマで面白かったです。
ケチで住む場所にこだわる。生まれた地域への思い入れが強い、日本人がはたから想像できない部分がどんどん出てくるのがいいですね。
異文化のポジティブなところを描く作品は多いですが、こういう価値観会わないなあ~!! という部分を描くことも大事だと思います。価値観の合わない人間と共存してこそ多様性でしょう。
正直であけすけな内容ですが、「そういう人間味のあるところが良い」というところに着地するのも安心しました。文句を言うだけで終わったら読み物としてはつらいですからね。
相手の面倒くさいところ、嫌なことを見ても何だかんだやっていけるのが理想ではないでしょうか。
しかしタイトルのわりに、変だと認識されるのはドイツ人の方です。タイトルで損をしている作品だと思います。そういう話ではないのに。