あらすじ・概要
父を亡くし、女王となった継母に国を乗っ取られた白雪姫は、城の外に出て財政難な王国の現状を知る。女王は白雪姫を殺そうとするが、森に逃げ込んで小人たちに助けられる。一方で、女王はハンサムで金持ちの隣国の王子と再婚しようとしていた。
美術や設定が美しくかっこいい
「すごくクオリティが高いわけではないけど結構好き」なタイプの作品でした。
まず作品の美術や衣装がいいんですよね。きらきらしていて個性的で美しく、でもどこかおもちゃっぽい安っぽさがあります。でもその安っぽさが「おとぎ話」を引き立てています。
被服に興味のある人はこれだけで楽しめると思います。
それから小人(たぶん本物の小人症の人が演じている)や白雪姫のような若くて華奢な女性が、敵とドンパチ戦うところが最高にかっこいいです。現実では弱いとされている属性の人が、物語の中では華麗にアクションをこなしています。すごく爽快感がありました。
王子がヘタレすぎてトロフィーボーイとして魅力を感じられないところがあるにせよ、恋愛要素が女の子優位なのもよかったです。特にキスシーンはよかったです。キスシーンが好きって言えるの初めてです。普段興味がないので。
ストーリー的にはフェミニズムを意識した作品だと思いますが、フェミニズム的には筋が通っていないのでそれ目当てで見るのはおすすめしません。「美しい聖女VS嫌な悪のおばさん」という構図はステレオタイプの再生産にすぎないと思います。あと女王の「若作り」を否定的に書くのもよくないです。
ただそれはメッセージ性を考えたときの評価であって、娯楽作品としては大いにありだと思います。