あらすじ・概要
身の回りにあるさまざまな小説・漫画・映像作品。それらはどこまで勝手に使っていいのだろうか。著作権法でできること、できないことを解説する、基礎的な著作権の知識を身に着けるための本。
著作権がわかりやすくまとめられている本
知っている部分も多かったですが、わかりやすくまとめられていて知識を再確認するにはよかったです。インターネットでも現実世界でも、他人の作品を二次利用する際には一度触れておきたい情報でした。
知らなかった部分は、「非営利であるかぎり公開作品の上演・口述は自由」というところですね。前にネットに投稿された漫画を見た人が「劇団の演技の練習のシナリオとして使わせてほしい」と頼んでいるのを見たことがあるのですが、あれは厳密には許可取らなくていいんですかね。
一応聞いてみたほうが無難ではあるとは思うんですが。
二次創作やパロディ、オマージュなどのオタク文化によくある二次利用にも結構触れられていて参考になりました。二次創作やパロディってどこも「黙認」が基本だと思っていたんですが、「原作の商売を邪魔しない限り合法」と定義されている国もあるんですね。知らなかった。黙認システムで回っている日本はそれはそれで特殊なのでしょう。
基礎的な情報ばかりですが、その分「やっていいこと」「やってはいけないこと」がわかりやすくまとめられているので、「著作権って何?」と思ったときはおすすめの本です。
巻末に参考文献があるのでもっと知りたければさらに調べられるのもよかったです。