神戸市立博物館の「古代ギリシャ展」に行ってきました。
撮影OKな場所がほとんどなかったので、これしか写真がなくて申し訳ない。
今初めて見たけど、公式サイトコラムがあったりぬりえがあったりして気合が入ってますね。
展覧会概要
古代のギリシャ地域に住んでいた人々。その文明はヨーロッパの文化に大きな影響をもたらしました。日本初公開のものを中心に、古代ギリシャの美術品や日用の道具などを展示しています。
章別感想
第一章 古代ギリシャ世界の始まり
ここに展示されているのはエーゲ文明のもの。まだ新石器時代。
大理石を削って作った人形が日本の土偶に似てます。昔の人は女の人のおっぱいに神秘を見出していたのかな……。
この辺はまだ写実的な造詣がなされていなくて、どことなくゆるいです。
第二章 ミノス文明
クレタ島の文明ミノス文明。
妙にたこの絵が多いです。ヨーロッパでは怪物扱いなのに不思議。海の生き物が身近だったのでしょうか。
焼き物は今見てもかっこよくて、一個欲しいと思うくらいです。とてもモダンなデザイン。
一気に華やかになってきましたが、ここでもまだ写実的な彫刻はありません。
第三章 ミュケナイ文明
ミノス文明を滅ぼしたミュケナイ文明。戦闘的な文化だったらしい。
ここは金のボタンがきれいでした。古代ギリシャ人はおしゃれですね。
このころになると彫刻の等身が上がってちょっとリアル調になってきてます。
第四章 幾何学様式~アルカイック時代
やっと世間一般の「古代ギリシャ」のイメージに近くなってきました。
幾何学様式と言われる、規則的な模様のつぼがすごかったです。これどうやって絵を付けたんでしょう…微妙にゆらいでるから手描き?
日本でも有名な神様の、彫刻も増えてきます。なんとなく固定したイメージで文化を語ってしまうけど、新石器時代から「古代ギリシャ」のイメージに至るまではこんなにかかるんですね。
第五章 クラシック時代
ギリシャ文化が花開いた時代。この辺りが一番有名な時代ですよね。
投票で誰かを追い出す、陶片追放の話もありました。これ高校の世界史の授業で習った。
民主制がすでにあったということがすごいし、それなりに続いたということもすごいです。
墓碑のデザインがおしゃれでした。
第六章 古代オリンピック
現代オリンピックの源流となった古代オリンピックに関するものを集めた展示。
古代オリンピックを再現したムービーも流れてます(さすがに素っ裸ではなかったけれど)
昔のスポーツというのは宗教的な意味があったんですね。相撲や流鏑馬もそういうところありますし。
第七章 マケドニア
ギリシャを乗っ取って覇権を極めたマケドニア王国。そんな彼らのもとでのギリシャ文化。
マケドニアの名産が金だったため、きんきらきんのものがたくさん展示されてます。高そうなものを見ると若干びびってしまいますね!
コインの鋳造技術も上がったらしく、かなり写実的なデザインになってます。
第八章 ヘレニズムとローマ
ローマに支配されたギリシャ地域。しかしローマ人はギリシャ文化が大好きになってどんどん真似するのだった……。
政治的な影響力は小さくなったものの、文化的には覇権みたいな不思議な時代です。
ただ今までとは若干雰囲気が違いますね。
ミュージアムショップ
ミュージアムショップには、ギリシャ語グッズや邪眼除けキーホルダーが売ってました。邪眼除け若干欲しかったんですが、怪しいかなと思って買えませんでした……。
結局購入したのはこれ。
藤村シシンさんが好きなので一度買ってみたかったんですよね。
総評
繰り返し思ったのがギリシャ人結構センスいいな? ということです。今見ても壺やアクセサリーのデザインがかっこいいんですよね……。それだけギリシャ人の残した文化が、美術やデザインの世界に残っているからかもしれません。
あと、ファンタジー好きな人はコインとか武器、神殿に奉納された石像などを見れて楽しいと思います。元ネタの一つだからね。すごくRPGっぽさがありました。
世界史が好きな人、美術やデザインが好きな人、ファンタジーなものが好きな人におすすめの展覧会です。
- 作者: ロバートモアコット,桜井万里子,Robert Morkot,青木桃子,牧人舎
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余談
この展覧会は飲食店とコラボしているそうです。
お金がなかったから電車でおにぎり食べましたけど、行ってみてもよかったかもしれないですね……。