ポケットモンスターシールドのストーリー攻略も終盤に入り、最後のジムリーダーキバナのところへたどり着いています。彼を倒すにはもう少しレベリングするとして、今日はやたらと倫理があるガラル地方について書こうと思います。
ちなみに私が過去にプレイしたのは赤、クリスタル、プラチナ、ハートゴールドの四本です。
おさらい:ポケットモンスターソード&シールドのあらすじ
本題に入る前にソード&シールド(剣盾)のあらすじをおさらいしておきましょう。前の記事の流用なので読んだことがある人は飛ばしてください。
主人公は、ガラル地方チャンピオン、ダンデに最初のポケモンをもらい、ダンデの弟で友人のホップとともに旅に出ます。目的は、ジムチャレンジを突破してチャンピオンを決めるトーナメントに参加すること。各地のジムを回るうちに、主人公はガラル地方の盾と剣を持った英雄の伝説にかかわることになります。
今作で特徴的なのはポケモンバトルのプロスポーツ化。ジムチャレンジを開始する前には開会式があり、ジムはスタジアムの形をしています。ジムリーダーたちにはスポンサーがついていて、戦闘中にスタジアムをよく見るとその広告があります。
つまりもともとの冒険要素に、青春スポーツものの設定が加わったのが今作です。
剣盾の倫理がこれだ!!
ライバルがバトルを挑むのに許可を取ってくる
今作のライバルキャラクターは、主人公の友人ホップ、ジムチャレンジの中で出会いエール団という応援団を持つマリィ、ローズ委員長に推薦され何かとけんかを売ってくるビートの三人。
そのキャラクターはなんとバトルをするときに許可をとってきます。こちらが「いいよ!」という選択肢を選ばない限りバトルが始まらないので、回復に行くなり有利なタイプに手持ちを入れ替えるなり有利な条件でバトルを始めることができます。
今のところ、予告なしにバトルが始まったのはビートの一回だけ。
ちょ……ちょっと待って! ポケモンのライバルっていうのは唐突に挑んできて、回復してないからひいひい言いながらキズぐすり使って、あげくに負けて、っていうものだったのに。
金銀クリスタルのライバルがチャンピオンロードの最後で挑んできたの今でも覚えてますからね!
地方の命運に関わらせてくれない大人たち
この作品のメインはジムチャレンジですが、前述したとおり、剣と盾を持つ英雄の話を解いていくのがサブストーリーになっています。。
だがその話に主人公が関わろうととすると、ホップの兄ダンデやダンデの友人ソニアが「あなたはジムチャレンジに集中しなさい」と言って大人たちで対処してしまいます。
今までローティーンにポケモンマフィアと戦わせ、うっかりするとその地方を救わせたりしてきたのに……何なんだ……。
いや大人としては当然の態度ですよ? でも、今まであれだけゲーム内における実年齢を無視した冒険をしていたから温度差に風邪を引きそうです。
ガラル人、なぜそんなに大人なんですか? 他の地方の人間はちょっと爪の垢を煎じて飲むべきでは?
基本的に生粋の悪人がいない
この作品、今のところ生粋の悪人がいません。
主人公にしょっちゅうけんかを売ってくるビートも、ジムチャレンジの邪魔をしてくるエール団も、彼らなりに考えがあってやったことだとわかります。
また、そういう過ちを犯した人間を見捨てないキャラクターがいるところが、倫理に満ち溢れています。
ジムリーダーたちもスポーツマンシップと大人の余裕にあふれたいい人たちばかりで、プレイしていると心が浄化されます。
何だこのきれいな世界は……。ポケモンっていうのはちょっと皮肉だったりひねくれていたりするものじゃないのか……。癒される……。
でもいい人ばかりだけれどままならないこともあって、ダイマックスができないスパイクタウンがさびれてしまったり、ホップがスランプに陥って迷ったりします。そこが逆にこの世界の優しさにリアリティを与えていると思います。
まとめ:倫理あるポケモンの時代へ
ここまで剣盾の倫理について書いてきました。
ぶっちゃけた話をすると、ポリティカル・コレクトネスをかなり意識した作りになっているのでしょう。出てくるキャラクターの肌の色、目の色は多種多様、体形やファッションにもかなりの幅があります。
おそらくポケモンも時代の流れに従い、多様化や少子化、ジェンダー観の変化の中でどんなゲームを作るかという問題に直面しています。剣盾はその現段階でのアンサーだったのかなと。
……それはそれとして、「ポケモントレーナーなら何歳でも大人」とばかりに子どもに無茶振りしてくる過去作も好きだったので、リメイクのときはその倫理観を残してほしいなと思います。
でもこういう図鑑説明文を見ると、ポケモンだな! と思って安心します。
というわけで倫理のあるポケモン剣盾をぜひプレイしてみてくださいね!