今日の更新は、東京を舞台にしたコミックエッセイをまとめてみました。
憧れもコンプレックスも抱かれる街東京。そんな東京を描いた作品をぜひ見てください。
- 東京のグルメをイラストレーターが巡る『東京もぐもぐおいしいもの探し』
- 浅草好きの著者が浅草を丁寧に取材『浅草うねうね食べある記』
- 東京界隈の骨董市を巡る『東京アンティークさんぽ』
- 東京でルームシェアを行う三人の女性『東京ルームシェア生活』
- 『東京23区内に月1万5千円以下で住んでみた』
東京のグルメをイラストレーターが巡る『東京もぐもぐおいしいもの探し』
食べることが好きな著者は、東京のグルメエッセイの仕事を引き受ける。東京ならではのグルメを求めていると、自然と老舗路線になり……。歴史の深い東京のグルメスポットや、東京だからこそできる体験、東京のおみやげを紹介するイラストエッセイ。
普段あまり食べ物系のエッセイは読まないんですが、これは面白かったです。何より描写が詳しくて「行ってみたい」と思わせる力があります。
食べ物のイラストもものすごくリアルというわけではないけれどおいしそうで、著者の画力を感じます。
東京の老舗ってどうしても近寄りがたいんですけど、著者が行ってみていろいろ体験したことを描いてくれるとちょっとハードルが下がる気がします。
今はコロナがあるからなかなか東京へは行けませんが、感染者が減ったタイミングでいつか行けるといいですね。
浅草好きの著者が浅草を丁寧に取材『浅草うねうね食べある記』
シリーズ3冊あります。
浅草にほど近い場所で暮らしている著者夫婦。趣味は浅草を散歩すること。浅草を巡る上で出会った店を取材し、店の由来やこだわりを聞きながらおいしいものに舌鼓を打つ。浅草に行きたくなるコミックエッセイ。
書いてある内容自体は変わったものではないですが、取材がしっかりしており、情報量も多いので読みごたえがあります。本当に浅草が好きで描いているんだろうなということが伝わってきます。
食べ物の味だけではなく、取材中の店主とのコミュニケーションが描かれているのはいいですね。
大衆文化編では浅草で行われているショービジネスが紹介されており、こういう古い大衆文化に興味があるので面白かったです。
お笑いや落語、大衆演劇、プロレスなど、俗っぽくて懐かしい、それでいて新鮮な話題でした。
東京界隈の骨董市を巡る『東京アンティークさんぽ』
もっとぬるい作品かと思ったらガチで骨董市を回り、商品を買いまくり、作品の途中でアンティークの店を開いてしまうという本でした。
ただ骨董市で買い物をするだけの漫画ですが、骨董市をさまよい掘り出し物を探す宝探し感がよかったです。情報量もとても多く読みごたえがあります。
骨董市の豆知識もいろいろ書いてあり、自分の知らない世界を知る面白い作品でした。
東京でルームシェアを行う三人の女性『東京ルームシェア生活』
東京でルームシェアを行う三人の女性。料理を作ってテーブルを囲み、おしゃべりに興じる毎日。一方で、お金のことや掃除のこと、引っ越しのときの話し合いなどトラブルの種もあって……。ルームシェアをする楽しさと困難を描いたコミックエッセイ。
買い物をするとその都度割り勘したり、いつもお金に困っているメンバーに家賃を回収したり。面倒だけどしっかりしなければやっていけない部分です。著者のひりひり感が伝わってきました。
と、面倒なことについても書かれていますが、基本的にはルームシェアに対して肯定的な作品です。お金のない女性たちが集まって、共同生活をして、コミュニケーションをとって……という姿が楽しそうに描かれています。
『東京23区内に月1万5千円以下で住んでみた』
大学進学をせずにひとり暮らしを始めた著者。好きな女の子を追いかけて東京に出るも、ふられてしまう。かくして不安定な東京生活が始まった……。アルバイトをしながら自活する自分を回顧したコミックエッセイ。
著者がその場の勢いで生きていて、なんか、すごい人だな……と逆に感心しました。
真面目な人だと、こういう生き方は腹が立つかもしれないですね。
かなり悲惨な状況がたくさん描かれていますが、徹頭徹尾コミカルなので深刻になりません。ある意味体を張ったギャグですね。
ただこういう自分のことをネタにできるのも、今ある程度落ち着いて仕事をしているからでしょう。
でももうちょっとじっくり考えて行動するようにしたほうがいいと思います。マジで。
以上です。興味があれば読んでみてください。