ブックワームのひとりごと

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『自分の顔が大キライ』長谷川ケイ コミックエッセイの森 感想

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自分の顔が大キライ (コミックエッセイの森)

 

あらすじ・概要

かわいい女の子に憧れていた著者は、ずっと自分の顔に劣等感を持っていた。そんな彼女は整形外科のキャンペーンに当選し、無料で整形手術を受けることになった。なりたい自分になった後、著者は自分の劣等感に向き合うこととなる。

 

なかなかない整形体験記で面白かった

整形体験記? どうせお金かかったんだろうな~と思って読み始めたんですが、「整形病院のキャンペーンに当選して無料で整形を受ける」という内容だったので驚きました。そんなキャンペーンあるんですね。

キャンペーンに応募するための面接など、なかなかない体験談で面白かったです。

実際のところ他の人がばらさない、内緒にしていることを書くからこそエッセイは面白いんですよね。

 

私は正直整形には肯定的ではないです。ルッキズムを促進する可能性がありますし、お金をかけて美人になることを是とされるなら、お金がない人はどうすればいいのでしょうか。

しかし著者の考えを読んでいると、頭ごなしに否定できるものではないとも感じます。

著者は、整形をすることで自分を振り返るきっかけとなったのは確かです。

なりたい自分になったけれど、同時にどれだけ周囲の人が他人を外見で判断しているかを知ってしまいました。ちやほやされることを嬉しいと思う気持ちと、他人への失望を同時に得てしまいました。

著者は最終的に外見にこだわらなくなっていきます。でも整形という過程を踏んだからこそ、外見が全てではないという気持ちになったのかもしれません。

人生万事塞翁が馬、幸せと不幸は他人の立場からわからないことも多いと思いました。