前々から読んでみたいなあと思いつつ今になってしまいました。お前はいつもそうだ。
あらすじ
高校生、富山と桜島の住む町で火山が大噴火する。温泉と火山という観光資源を得て変わっていく街に憤りを覚える富山。しかし軽い気持ちで口にした言葉から「フンカ祭」という祭りが町を挙げて行われることになり……。
ゆるゆるだけどうらやましい
ゆるい高校生の友情もので、あまり頭を使わずに読めます。作品の根底にあるアホっぽさ、どこか懐かしい雰囲気が楽しいです。
しかしこの漫画、読めば読むほどうらやましい気持ちになってきます。それは富山と桜島の友情がすごく魅力的だからです。
富山のクールさにあこがれている桜島、どこかはすに構えているけれど本当はやりたいことがある富山、その二人が一緒に何かをするというだけで面白いから不思議です。
心から信頼し、あこがれ、一緒に馬鹿なことをやれる友達がいるのは本当にうらやましいですね。
ドラマティックだったり、劇的だったりはしないのですが、読み終わってにこにこできる作品でした。
別れで終わる物語
その上、ラストの別れのシーンはよかったです。
ここで物語は一旦幕引きになるけれど、彼らの関係はこれからも続いていくのだろうなという爽やかなエンドでした。
「また会おう」と別れて本当にまた会える関係がどれだけあるだろう、と思うと、「きっとまた会える」と心から思えるラストが美しく見えます。
ゆるいギャグと青春が中心の物語でしたが、このシーンにはほろりと来ました。彼らのこの先を祝福したくなる、いいエンディングだったと思います。
おじさんになってもときどき会ってバカ話をする二人が、容易に想像できます。そうやっていつまでも友達でいてくれたらいいですね。
まとめ
劇的に面白いという感じではないんですが、読み終わってにこにこできる爽やかな作品でした。ハッピーな気持ちになります。
彼らの楽しくにぎやかな友情がこれからも続きますように。