ブックワームのひとりごと

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ビルマとは何か、そこで日本は何をしたのか―田辺寿夫『ビルマ 「発展」のなかの人びと』

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ビルマ―「発展」のなかの人びと (岩波新書)

ちょっとお久しぶりです。旅行に行っていました。その話は機会があれば書くとして。

今日の更新は、田辺寿夫『ビルマ 「発展」の中の人びと』です。

 

あらすじ・書籍概要

かつて第二次世界大戦で戦地になり、今は軍事政権が支配しているビルマ(ミャンマー)。そこで生きる人々の文化と、民主化への戦い、日本との関係とは……。経済発展の中の苦しみと希望を語る新書。

 

在日ビルマ人の行動力がすごい

ビルマに生活している民族のなりたち、アウンサンスーチーとは何者か、軍事政権が興った経緯について、などなど、かなり初歩的な話から説明してくれるので、ビルマについて詳しくない私でも読みやすかったです。でもざっくりした第二次世界大戦の知識があったほうがわかりやすいでしょう。

 

そして軍事政権に利するようなビルマへの投資、援助をしてしまう日本政府が……。しかし私だってビルマについて詳しくはないので、単純に日本政府だけを責められません。読んでいていたたまれなかったです。

 

すごかったのが在日しているビルマの人たちが積極的に行動を起こし、軍事政権へ利する日本企業の投資をやめさせようとしていることですね。ビルマへの投資セミナーでビラをまいたり、自分たちの文化や状況をわかってもらおうとしたり努力しています

そして彼らは平和的な活動をしているのに、日本政府から難民認定されない。彼らの立場を考えるととても理不尽だろうなと思います。

命と人生をかけて軍事政権に反抗している彼らは本当に自立しています。私が同じ立場なら戦えるだろうか、と自問自答してしまいました。

 

30年前の本であり、ロヒンギャ人への弾圧など今と状況が変わっている部分もあるので、機会があれば最新の情報も入手したいですね。

 

まとめ

なんともいたたまれない気持ちにさせられる本ですが、知らない自分から知った自分になれてよかったです。

 情報自体は古いけれど興味深い本でした。

ビルマ―「発展」のなかの人びと (岩波新書)

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アウンサンスーチー 変化するビルマの現状と課題 (角川oneテーマ21)

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