ブックワームのひとりごと

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『綿の国星』大島弓子 白泉社文庫 感想

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綿の国星 1 (白泉社文庫)

 

あらすじ・概要

とある家庭に拾われたチビ猫は、自分も大きくなったら人間になるのだと信じていた。しかし猫は人間にはなれないと教えられ、ショックを受ける。野良猫飼い猫、純潔種や雑種など、猫と人間たちの関係を擬人化したキャラクターで語るシリーズ。

 

擬人化された猫たちと人間たちの関係を描く

幻想的でスピリチュアルな描写が多く、感想が書きづらい作品です。

 

猫が猫耳の人に擬人化されて描かれています。一方で、猫としての描き方にはリアリティがあり、猫が病気になって苦しんでいたり、母猫が子猫を食い殺したりします。

著者はおそらく、猫をよく観察したことがあるんだろう、と思えるほどあるあるネタが多いです。

 

昔の作品なのもあって、作中における猫の扱いは雑です。子猫を外飼いしたり、ねこまんまや残飯を食べさせたり。この作品の真似をして猫を飼ったらだめですね。この辺りのシーンはぎょっとしました。うちの猫は完全室内飼いでしたので。

母猫がストレスで子猫を食べてしまう話題の回もちょっと怖かったです。

割り切って読む分には面白いです。猫への価値観の古さも、世界観の一部として受け止めることができました。

飼い猫や野良猫と人間の関係、猫同士の関係がユーモラスに美しく描かれている漫画でした。

 

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  • 冨永みーな
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