民族料理について調べてみたいと思ったので、民族料理のレシピ本を探していました。
『家庭で作れるロシア料理』もそのひとつ。
書籍概要
日本の家庭でも作れるロシア料理のレシピ集。代用できる食材は代用しつつ、本場に近いものを作れるようになっています。ロシアの食文化についてのコラムも収録。
食べることは生きること
食文化は地域によって違う、ということは当たり前なんですけれど実感するのは難しいです。その点この本は、民族料理がどのシチュエーションで食べられているのかも含めて紹介しているところがよかったです。
ペリメニ(ロシア風ぎょうざ)の作り方で「冬場に外に出して冷凍保存、ゆでれば簡単に食事に出せる」という話を聞き、冷凍庫がなくても冷凍食品を作れるロシアすごい!と思いました。
タイトルにもある「ダーチャ」はロシア人が郊外に持っている別荘のこと。ロシアの人はそこで家庭菜園をするそうな……。日本の別荘とは全く違う運用方法に驚きです。
こういう風に、まったく違う文化に触れると、自分の知っている世界というのはとても狭いと感じます。
食文化に関するコラムが充実
レシピの合間に、食文化に関するコラムがあってそれも面白かったです。
個人的に好きだったのが精進料理の話です。実に一年のうち200日も食事制限しているとは……今は昔ほど厳しくないとはいえ、日常的に精進料理を食べていたという歴史は興味深いです。
料理が中央アジアやコーカサスの影響を受けているのも面白いです。この辺りはきな臭い話題が絶えない地域ですが、こうして文化を輸入されているのを見るとけんかしているばかりではないんだなと感じます。
初めて聞く情報が多く、非常に新鮮なコラムでした。
まとめ
調べもの関係なく面白く読めました。写真が多くて、なんとなくぱらぱらめくっているだけでも楽しめると思います。
食文化ってすごく興味深い! としみじみ感じました。