ブックワームのひとりごと

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兼業主夫になった放送作家の戦いと和解―杉山錠士・アベナオミ『新ニッポンの父ちゃん~兼業主夫ですが、なにか?~』

 

コミックエッセイ 新ニッポンの父ちゃん ~兼業主夫ですが、なにか?~

今日の更新は、作:杉山錠士・絵:アベナオミ『新ニッポンの父ちゃん~兼業主夫ですが、なにか?~』です

 

あらすじ・概要

 放送作家の著者は、兼業主夫として仕事の量を控え、家庭に入ることを決意する。妻に代わって保育所の送り迎えをする著者を待っていたのは、保育園のママたちの噂、忙しい妻の無理解、在宅ワークとの両立の難しさだった。ときに妻と険悪になりながらも、兼業主夫として駆け抜けていく男性のコミックエッセイ。

 

見出し

著者が家庭に入ることによって、「忙しいパートナーが子どもに関わってくれない」「家事をやる日中を自由時間だと思われている」と、兼業「主婦」と同じ悩みを抱えていくのがちょっと笑ってしまいました。

でもよく考えると、このまま男女の役割があいまいになっていくと、「男の悩み」「女の悩み」という区別も徐々になくなっていくのかもしれませんね。

 

そして著者が家庭に入ろうと思ったきっかけが「離婚を考えたが、このままでは娘の親権を取れないから」という理由だったのに衝撃を受けました。

しかし、確かに男性は親権を簡単にはもらえません。離婚しても子どもと暮らしたいと思ったら「家事をやっていた」「子育てをしていた」という事実が必要、と判断した著者は賢いです。

この夫婦は結果的には別れていません。著者は兼業主夫の経験を生かして子育て番組を作ることができました。そう考えると結果オーライですね。いやはや、禍福はあざなえる縄の如し。

 

著者の妻も別に悪い人間ではありません。服飾デザイナーとしてのプロ意識がめちゃくちゃ高いので、ついつい仕事を優先してしまうだけ。しかも彼女は「兼業主夫の妻」としてあれこれ言われてきました。

著者もそれがわかっていたからこそ、ふたりはなんとか別れずにここまでこぎつけられたのだろうな、と思いました。

 

『新ニッポンの父ちゃん~兼業主夫ですが、なにか?~』まとめ

 「兼業主夫のロールモデル」といった感じで面白かったです。家庭に入ることを考えてみたい男性には参考になるのでは。

 男がやろうと女がやろうと家事労働は侮られがちです。そこの偏見をなくさない限り主婦・主夫のイメージはよくならないのでしょうね。

コミックエッセイ 新ニッポンの父ちゃん ~兼業主夫ですが、なにか?~

コミックエッセイ 新ニッポンの父ちゃん ~兼業主夫ですが、なにか?~

  • 作者:杉山 錠士,アベ ナオミ
  • 出版社/メーカー: 主婦の友社
  • 発売日: 2014/04/16
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 
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