ブックワームのひとりごと

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舞台「オッドタクシー 金剛石は傷つかない」を見た感想 演劇でやるアニメの前日譚

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あらすじ・概要

とあるアイドルオーディションに受かった二階堂ルイ、市村しほ、三矢ユキの三人。彼女らはアイドルデビューを目指して努力していくこととなる。ところがアイドル活動に対する温度差や、自分たちしか知らないことを発信する不穏なアカウントなどのせいで彼女たちは疑心暗鬼に陥る。

 

選ばれるアイドルと選ばれなかったアイドルの憎悪と葛藤

アニメのネタバレしかないので、ちゃんとビックリしたい人はアニメの方を先に見てください!

アイドルである限り「選ばれる、選ばれない」ということはついて回ります。そこに生まれる葛藤や憎悪と、それでも生まれるシスターフッドを描いていました。

視聴者としてはこの後のことは知っているのですが、心と心が触れあったと思ったあの瞬間は本物だと信じていたいです。

 

そしてやっぱり二階堂いい女だなあ~。と思いました。わがままで傲慢、しかし若い女性らしいみずみずしさやガッツがあり、同時に何もわからない愚か者でもありません。

いい子とは言えないですが、目が離せなくなり、彼女が夢を叶えてほしいと願ってしまいます。山本もそんな彼女に魅力を感じているのでしょう。

それだけに終盤の展開はつらかったです。こんなやべえやつに狙われなければもっとましな結末だったかもしれないのですよね……。

女の子たちはみんなかわいい。中身がどろどろしていても倫理観がヤバくてもかわいい。「かわいい女の子」を浴びれて楽しかったです。演じている俳優はみなアイドル出身みたいですが、アイドルにアイドルを演じさせるのは正解でしかないですね。

 

原作での人気キャラでも必要がなければストーリーに出さない潔さや、「アイドルたちの物語」と割りきった作品構成がよかったです。

もともとオッドタクシーが現代もので、キャラクターデザイン以外は生身の人間が演じるのに向いている作品だと思います。

しかしそこに甘えず作品から「演劇でやると面白いところ」を拾い上げ、形にした作品でした。

いかにも二次元な2.5次元演劇も悪くないんですが、こういうリアルに寄せた作品も出てきてほしいです。

 

 

 

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舞台「オッドタクシー 金剛石は傷つかない」