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『テンプル騎士団』佐藤賢一 集英社新書 感想

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テンプル騎士団 (集英社新書)

 

中世ヨーロッパで修道士にして騎士、そして商人や金融業者でもあったテンプル騎士団。エルサレムへの巡礼者を守る騎士団は、いつしかヨーロッパ一の国を超えたネットワークを作り出す。それを恐れたフランス王は、テンプル騎士団を異端の裁判にかけた。

 

中世ヨーロッパは王権がまだ絶対的ではなく、諸侯にはそれぞれの思惑がありました。戦争をしても王に皆従ってくれるわけではありませんでした。
その中で「敬虔な修道士たち」という統一された思想を持つ人々が武装したら強いに決まっています。
また、テンプル騎士団はその強さ、キリスト教を背負って立つ立場から多くの寄進を受けました。その活動はは経済的にも拡大していくことになります。金を貸し、商取引をして、
ついにはフランス王の財布を握ることとなります。

今で言う世界的大企業みたいなもの。恨まれるのも仕方ないとは思いますが、だからといって拷問にかけて無実の罪を着せ、火あぶりで滅ぼすのははやりすぎでしょう。
濡れ衣の着せられっぷりはさすがにかわいそうです。

ただの巡礼者を守る武装勢力が強い軍隊になり、ヨーロッパ一の金融組織にもなる。歴史の奇妙さを感じました。
ただ作者が小説家だからか「本当にそうなのか……?」という部分もありました。

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