ブックワームのひとりごと

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心理状態から犯罪の可能性が事前に予測できる世界での警察もの―『PSYCHO-PASS サイコパス』感想その1

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#1 犯罪係数

今日の更新は、『PSYCHO-PASS サイコパス』です。第一期のやつ。2クールのアニメなので分割して感想を書きます。

 

あらすじ・概要

犯罪を起こす可能性を数値化できる「シビュラシステム」が普及した未来。常守朱(つねもり・あかね)は刑事課の監視官として採用される。そこで「執行官」と呼ばれる部下たちを束ねることとなったのだが、彼らは犯罪係数が高い「潜在犯」だった。そのひとりである咬噛(こうがみ)に、朱は計り知れないものを感じて……。

 

王道でいてアンチ刑事ものな作品

ストーリーとしては王道の刑事もの。刑事が連携して犯人を捕まえます。新人刑事と謎めいた先輩のバディ。ふたりが一緒に事件を解決していきます。

違うのは、彼らが証拠ではなく、「犯罪係数」という犯罪を起こす可能性が高い人を判別する数値によって動いていること。犯罪係数が高い人間の前では自動的に武器である「ドミネーター」が作動し、相手を動けなくするか殺します。

「犯罪係数」というものがある設定上、ミステリ要素はほぼありません。犯人逮捕までの筋書きは、「いかに犯人の犯罪係数を測るか」にかかっています。ベースは王道なのに、こういうところはアンチ刑事ものっぽくて面白いですね。

 

しかしこの犯罪係数を測る「シビュラシステム」がどうにも怪しいんですよね。冤罪の扱いはどうなっているのかという話だし、高度なストレスにさらされて犯罪係数が一時的に上がった人間すら執行対象になります。

また、登場する犯人たちも救いようはないのですが、「衝動を代替する行為があれば、どうにかなったんじゃないか」という感じがします。精神を安定させることについて完全にシステム化されてしまっていて、「自律」という概念がなくなってしまっています。

そんな「自我」を失った世界で凶悪犯罪が減らないのは……さもありなんって感じなんですよね。

 

難点がひとつ。キャラクターが長台詞をしゃべることが多いので、そのシーンはだれてしまいますね。語り口に慣れたり、設定がしっかり頭が入ったりするとまた違うのかもしれません。

#4 ヨブの救済

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#1 犯罪係数

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