ブックワームのひとりごと

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見習い魔術師が、紙の魔法で師匠を救う チャーリー・N・ホームバーグ『紙の魔術師』感想

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紙の魔術師 (ハヤカワ文庫FT)

 

あらすじ

魔術が高度な専門技術とみなされている1900年代初めのロンドン。魔術師養成学院を卒業したシオニーは、金属の魔術師になりたかったのに、人気のない紙の魔術の実習を命じられた。そのうえ師匠の折り師セインは変わり者。だが気の進まない勉強を続けるうちに、彼女は紙の魔術の魅力と師匠の優しさに気づきはじめる。そんなある日、セイン師が禁断の魔術の使い手に襲撃され……! 魔法きらめく歴史ファンタジイ三部作開幕

早川書房HPより)

 

ヒロインチョロい

思ったよりロマンスが、大きな比重を持っていて意外でした。

ヒロインシオニーが、セイン師に対してチョロいのは好みが分かれそうなんですが、正直優しいイケメンを目の前にしたらチョロくもなるだろうなと思います。

そしてシオニーがちょろいおかげで、助けられる命もあったので、これはこれでよかったのだと思います。

好きな人の感情に一喜一憂してしまうシオニーは乙女でかわいいし、それでも立ちあがり前に進んでいくところはかっこよかったです。

人間らしいか弱いところと、主人公らしいヒーローっぽさを両方持っているところが好きでした。

 

幻想的な紙の魔術の世界

タイトル通りこれは「紙の魔術」の話です。折り紙がモチーフになっているので、日本人の私にとっては親近感が持てます。

折り紙によってさまざまな動物が作ることができる一方、紙なので水濡れに弱かったり、もろかったり……そういう利点と欠点が面白かったです。

さらに文章によって作られるイメージが幻想的で、映像映えするだろうなと思いました。

紙飛行機に乗るシオニーとか、たたむと小さくなる折り紙の犬とか、映像で見たらすごく楽しそうです。

 

まとめ

ヒロインのチョロさに笑いましたが、幻想的で面白かったです。三部作の最後まで買ってあるので、こつこつ読んでいきたいなと思います。 

紙の魔術師 (ハヤカワ文庫FT)

紙の魔術師 (ハヤカワ文庫FT)

 

 

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