ブックワームのひとりごと

読書中心に好きなものの話をするブログです。内容の転載はお断りします。

カズオ・イシグロ

日本精神を鼓舞する作風だった画家は、戦後に身の置き所がなくなる―カズオ・イシグロ『浮世の画家』

あらすじ・概要 戦中、日本精神を鼓舞する作風で評価を得た画家の小野。しかし戦後の社会では、小野は息苦しい生活をしていた。娘の縁談は破綻になり、かつての弟子たちや娘婿からは冷たくされる。小野は、かつての自分を回想しながら、今生きている日本で身…

こんなことってある!? うならされた本―カズオ・イシグロ『わたしたちが孤児だったころ』

今日の更新は、カズオ・イシグロ『わたしたちが孤児だったころ』です。 あらすじ 上海の租界で育った主人公クリストファー・バンクス。彼は探偵となって謎の失踪をとげた両親を探していた。あまたの難事件を解決して上海に戻ってきた彼は、そこで両親の失踪…

しがらみにあふれたミュージシャンたちの恋愛模様 カズオ・イシグロ『夜想曲集 音楽と夕暮れをめぐる五つの物語』感想

あらすじ ベネチアで有名歌手と出会ったギター奏者、整形をするサックス奏者など、さまざまなミュージシャンや音楽好きを主人公とし、内容が少しずつつながりを持っている連作短編集。

第二次世界大戦を生きた英国執事の栄光と悔恨 カズオ・イシグロ『日の名残り』感想

READING STYLEの企画「バースデー文庫」で入手した11月8日の本です。 【BOOK】当店オリジナルフェアの中でも展開当初から好評いただいているバースデー文庫。同じ誕生日の作家を本を読むきっかけにしてほしいという思いから生まれたこの企画。ご友人やご家…