あらすじ
母を早くに亡くし、父と二人暮らしになった著者。長い失意の中から少し回復した父は、「婚活をする」と言い出す。恋に浮かれる父と、それをはらはらして見守る筆者は、少しずつお互いの知らない一面を知っていく。
父親あるある
著者のお父さんがうちの父親に似ていて笑いました。
ほんと、なんで父親って家事をやらないくせにあんなにえらそうなんでしょうかね……。時代がなせる業なのか。
そんなダメなところがある一方、けんかしたら罪悪感を感じてフォローしてくるところや、娘を心配しているところもあって、どことなく憎めないんですよね。
困った人だけれど、いいところもあるから出て行って家族を止めるほどでもない……という娘の心情が、あるあるで共感しました。
家族はもちろん好きだけど、好きなだけで成り立たないこともいっぱいあるんですよね。家族だから腹が立つし、家族だから許せないこともあります。
恋をきっかけにお互いを知っていく
いつまでも子どもだと思っていた娘を、茶飲み友達と言う第三者の目が入ることによって、大人の女性として認識していく父が印象的でした。
さらに、いつも家事をやってくれる娘に感謝の視点を持てるようになったことが本当によかったです。
けんかが完全になくなることはないでしょうが、こういう何気ない感謝があれば、すれ違ったとしてもなんとかやっていけるんですよね。
67歳でもきっかけさえあれば人は成長できるんだな、と勇気づけられた部分です。
著者も、父の恋をきっかけに、父親の人間を見る目を見直しました。娘側からも、新しい視点で父親を見ることができたのです。
父親はお互いを高め合ういい恋をしていると思いました。
まとめ
自分を高める恋物語として面白かったです。
やっぱり人生にはメリハリというのが必要だし、その中で恋もひとつの選択肢なのではないでしょうか。
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