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我慢することで不幸を引き寄せてしまう―石原加受子『つらかった過去を手放す本』感想

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つらかった過去を手放す本

今日の更新は、石原加受子『つらかった過去を手放す本』です。

ストレスマネジメントとはちょっと方向性が違いますが、内容が気になったので読んでみました。

 

書籍概要

「ああしてほしかった」「なぜあんなひどいことを言ったのか」と過去にされたことを忘れられない人たち。そこから抜け出すには、「自分中心」になることが重要だった。カウンセラーが、トラウマからの脱却を指南するハウツー本。

 

我慢は美徳とは限らない

この本で繰り返し述べられているのは、「我慢すること」が必ずしも美徳ではないことです。

たとえば家族の言いなりになって結婚してしまい、後悔続きの人生を送ってきた女性や、濡れ衣を着せられて退職してしまった女性。彼らに共通しているのは、我慢してしまうことです。

自分の言葉を我慢してしまったことで、離婚もできなかったし、周りに「自分は悪くない」抗議することもできませんでした。

 我慢は必要なのだと思い込んでいる人ほど、不思議と知らない間に自分自身を大変な道にどんどん追い込んでしまうのです。歩き疲れた、足が痛いという症状が出ても「これくらいでへこたれちゃだめだ」と自分にムチ打ってしまいます。

 それこそが、まさに自分を傷つけている行為だと気づかずに……。

(P78)

とはいえ、何も言えなかった自分を責めてもどうにもなりません。まずは自分の気持ちを大事にすることが大事だと著者は言います。

そのためには「恨みたかったら恨んでもいい」と話すところが潔くて、ほっとするところがありました。

ネガティブな感情をないものとして扱ってしまうと余計苦しくなります。あるものはあると認めて、それに対してどうアプローチしていくかが、過去を克服するための課題なのだと感じました。

 

一方で、非常にモラルのない行為を受けた人にとっては、このような話は冷たい正論に聞こえるかもしれないな、と思います。

やはりつらいことは実際に起こってみないと、想像しにくいものだということも忘れないでおきたいです。

 

まとめ

 私も、過去の恥ずかしいできごとやつらいできごとを思い出しながら読みました。記憶の整理にちょうどいい本でした。

「しょうもないことでずっとくよくよしてしまう」という方は、一度読んでみるといいのではないでしょうか。

つらかった過去を手放す本

つらかった過去を手放す本

 

 

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