ブックワームのひとりごと

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愛ある家族の中で思いを育む幼馴染BL―カサイウカ『いつか友達じゃなくなるとしても』

いつか友達じゃなくなるとしても (花丸コミックス)

 

あらすじ・概要

トモは幼馴染の柊平に恋をしている。しかし幼いころ柊平にけがをさせてしまった負い目と、ひとり暮らしをしている身で柊平の家族に世話になっていることで、「これ以上迷惑をかけられない」なかなか言い出せないでいる。そんな中、離れて暮らしているトモの兄が帰ってくる。兄はトモを心配して柊平と引き離そうとする。

 

「愛ある家族」に囲まれたBLカップルに安心する

幼馴染でなかなか思いを伝えられない身、というネタで「男同士だから」という理由を使わないところが好感度高かったです。いや、家族との付き合いのシーンを見ると、キャラの主観としてはその葛藤はなくもないのでしょう。でもそこをメインに据えないところがいいですよね。

「男同士の恋愛が受け入れられにくい」のは本人の問題ではなく社会の問題だから、「ふたりの物語」としてはこれでいいと思います。

 

寝ている顔にキスしてしまうとか、心配した家族に引き離されそうになるとか、話としては予想通りに進んでいきます。でも細かい描写が丁寧でベタでも楽しめました。

ガラは悪いけれどトモを心配して、一緒に暮らしたいと思っているトモの兄。大家族を支え豪快な言動をしつつも、息子へ細やかな気配りをする柊平の父。出番は多くありませんが、「愛ある家族」の描写がきちんとしています。

こういう優しい環境だからこそ、訳ありのふたりを受け入れる余地がある。ハッピーエンドを信じられる世界の作り方がよかったです。

 

どこかが飛びぬけているという作品ではないのですが、堅実で安心感のある恋愛漫画でした。

いつか友達じゃなくなるとしても (花丸コミックス)

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ごめんね、おじさん!! (CannaComics)

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