文章術の本を読むシリーズその5。ちなみに「文章術 おすすめ 本」でググって調べています。
書籍概要
改行を入れる、カタカナ語を使いすぎない、表記ゆれをしない……などの文章のルール。しかしそれはいつでも当てはまるのでしょうか。例外的な表現を学び、文章の裏ワザを知っていく本。
言葉はあいまいなもの
「文章のルールは絶対的なものではない」というのは知識としては知っていますが、実際どういう例外があるのかは理解しにくいです。その点、この本はルールの例外について具体的な例を挙げながら解説してくれたのが助かりました。
文章のルールは、今まで文章を書いたことがない人には有用です。しかし、表現豊かな文章を書いてみたいと思ったとき、逆にルールが足を引っ張ることもあります。そういうとき、どの部分を崩せばいいのかを例をもって知れるというところが便利でした。
言葉はあいまいなもので、「こうあるべき」という固定観念が逆に表現を乏しくしてしまうこともあります。そのことを読むほうも書く方も、知っておいた方が豊かな表現ができるようになると思います。
実際に役に立ちそうな裏技をちょっと紹介します。
「表記ゆれは意味があってやるのならOK」
たとえば「オタク」「お宅」は表記が違うと意味も違ってくるので、表記のゆれをそのままにしておきます。
「意味がきちんと通れば一文が長くても大丈夫」
たらればの文など、必然的に長くなってしまう文章はあります。わざとらしくぶつぶつ切るより、一文の中で意味が通るようにしましょう。
「前提の『が』は使わないと不自然になることもある」
「今日は雨だが、明日はどうなるだろう」のときの前提の「が」は使わないと不自然になることがあります。
と言った感じでルールの例外的な表現の紹介がなされています。
まとめ
こういうテーマの文章術の本はなかなかないので、新しい発見が多かったです。思えば中級以上向けの文章術というのはめったに見かけませんね。
そんな本が増えてくれるとありがたいです。出版社の方よろしくお願いします。