ブックワームのひとりごと

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嘘つきな偽霊感少女が幽霊と一緒に除霊―『さびしがりゴースト』

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novelgame.jp

 

あらすじ・概要

主人公、うららはクラスメイトに霊感があるふりをし、周りの気を引いていた。そんな折、うららは幽霊の恋(こい)に出会う。恋に除霊を手伝わせることで、うららは本物の霊感少女のように振る舞う。しかしうららの前に本物の霊能力者が現れて……。

 

癖のあるエンディングがよかった

ほぼ一本道のノベルゲームで、最後だけ選択肢で分岐します。プレイする小説といったところ。

ホラーな描写はほとんどありませんが、一瞬だけ怖いシーンがあります。

主人公、うららが承認欲求に飢えており、なおかつ調子よく恋を利用するところに笑ってしまいました。でも青少年ってこんなものだよな、とも思います。私のクラスにも霊感少女を名乗る女の子はいましたね。

 

恋とうららは共存共栄の状態に見えましたが、本物の霊能力者の登場でどうやらそう都合よく行かないことがわかります。そしてうらら、ひいてはプレイヤーは最後の決断をすることになります。

この決断でエンドが分岐しますが、どちらのエンドも癖があり、ハッピーエンドともバッドエンドともつかないオチになるのが面白かったです。特に選択肢による恋の行動の変化は興味深かったです。愛情のような、執着のような、人でないものだからこそ味わい深いせりふでした。

 

登場人物のキャラデザもかわいく、にこにこしながらプレイし終わってしまいました。