ネタバレはできるだけ伏せたけれども、何も知らずに見たほうが楽しいので、未見の人はブラウザバックしてね!
あらすじ
田舎の廃墟でゾンビ映画を撮影中の一行。監督は本物の表情を取りたいと躍起になっている。そこに本物のゾンビが現れ……。
ものづくりって最高だよな!
いやー面白かった。終わってからニコニコできる映画ですね。最高だった。
この作品、穴のない、完璧な作品ではありません。
演出は正直すごく泥臭くて、洗練させようと思えばできる内容だと思うんですよね。予算があればもっとスマートな作品にできたと思います。
でも、その泥臭さが、作品のテーマにすごく合っています。ものづくりを通してみんなの気持ちが一体化する瞬間。ぐだぐだな要望をなんとかまとめあげて「作品」にしようとする努力。そういうものはその「泥臭さ」がないと引き立てなかったなと思います。
これを狙ってやっているならすごいと思います。
予算や使えるセットに限りがありながら、その「使えるもの」を最大限に生かして最高のものを作ってくれた。そこに面白みがあります。
逆にこの監督に潤沢な予算が付いたら、どんな作品を作れるのか知りたいです。
そして見ていてうれしいのは、作中で「何かを作ること」の面白さが最大限肯定されていることです。他人と何かを作るのは楽しいことばかりではないし、複数の人の意見を調整してやっていくのはとても難しいです。現に、作中でもぐっだぐだになってしまっています。
でもそれでも、物語を作ることを通して、心が触れ合う一瞬の奇跡が起こる。その奇跡があるからこそ、何かを作りたいとまた思ってしまうんですよね。
ラストシーンは一瞬の奇跡そのもので、徹頭徹尾ギャグ映画なのにほろりと来てしまいました。今までの展開や見た目はあれなのに、すごく美しいエンディングに思えてしまうのでちょっとずるいですね。
まとめ
とても面白かった! なるほど流行るだけある作品でした。
監督と出演者の皆さんが、まためちゃくちゃ面白い作品を作れることを願っています。