ブックワームのひとりごと

読書中心に好きなものの話をするブログです。内容の転載はお断りします。

食材はいいのに料理が下手―『打ち上げ花火、上から見るか? 横から見るか?』

今日の更新は、『打ち上げ花火、上から見るか? 横から見るか?』です。 あらすじ・概要 典道は「花火は横から見ると平べったいのか? 丸いのか?」と友人たちの間で盛り上がり、打ち上げ地点の横にある灯台へ花火を見に行こうとしていた。その日、思いを寄…

ラテンアメリカ風の世界で孤独な少女と奴隷の男が出会う―マサト真希『アヤンナの美しい鳥』

今日の更新は、マサト真希『アヤンナの美しい鳥』です。 あらすじ・概要 高地に暮らすアヤンナは、ある日奴隷商人に売られそうになっていた異人の男リリエンを助ける。足萎えである男をしぶしぶながらも家に置いたアヤンナだったが、アヤンナの顔にある醜い…

『刀剣乱舞 綺伝 いくさ世の徒花 改変 いくさ世の徒花の記憶』(配信)感想

今日の更新は、『刀剣乱舞 綺伝 いくさ世の徒花 改変 いくさ世の徒花の記憶』です。正式タイトルは「いくさ世の徒花」に取り消し線が入ります。タイトルがややこしい。あとちょうどいいサムネ画像がなかった。やる気があればあとで作ります。 あらすじ・概要…

参考文献が怪しげなので眉唾で読んだ―たかはしみき『わたし、39歳で「閉経」っていわれました』

今日の更新は、たかはしみき『わたし、39歳で「閉経」っていわれました』です。 あらすじ・概要 漫画家の著者は、体の不調で婦人科病院に駆け込んだ。そのとき「早期閉経になりかかっている」と告げられる。2人目の妊娠を望んでいた著者は動揺した。著者…

ヤマタノオロチ伝説から生まれた儀式と、鳶職の男女が戦う―白井弓子『天顕祭』

今日の更新は、白井弓子『天顕祭』再読感想です。 あらすじ・概要 鳶の若頭、真山は最近雇った女性の鳶、木島が低いところを恐れていると知る。彼女は故郷で「天顕祭」のクシナダヒメに選ばれ、儀式に携わる予定だった。しかしその儀式が不穏なものであると…

家族だからこそ言葉を尽くすことの重要さ―漢弾地『僕と妻の場合 僕たち夫婦が仲良く暮らしている理由』

今日の更新は、漢弾地『僕と妻の場合 僕たち夫婦が仲良く暮らしている理由』です。 あらすじ・概要 漫画家の著者は、外に働きに出ている妻と暮らしている。家で仕事をする中で、夫婦が仲良く暮らす工夫とは……。「コミュニケーションが苦手」なふたりの大人が…

これが高知能発達障害家庭だ―寺島ヒロ『うちのでこぼこ兄妹 発達障害子育て絵日記』

今日の更新は、寺島ヒロ『うちのでこぼこ兄妹 発達障害子育て絵日記』です。 あらすじ・概要 漫画家の著者の家には、ふたりの子どもがいる。彼らはふたりともASDの診断を受けていて、不思議な行動をする。体内時計の不具合、朝起きられない、学校での立ち歩…

美術館とカルティエがかわいそう―『オーシャンズ8』

今日の更新は、『オーシャンズ8』です。 あらすじ・概要 刑務所を出たばかりのデビー・オーシャンは、セレブ達が集まる「メットガラ」でカルティエの首飾りを盗むことを思いつく。デビーはさまざまな仲間を集め、計画を張り巡らせてメットガラに挑む。セキ…

鴻上尚史『鴻上尚史のもっとほがらか人生相談 息苦しい「世間」を楽に生きる処方箋』感想

今日の更新は、『鴻上尚史のもっとほがらか人生相談 息苦しい「世間」を楽に生きる処方箋』です。 あらすじ・概要 「妻や兄弟が冷たい」「アニメグッズを捨てた母親を許せない」「理不尽な校則を変えようとして阻まれた」鴻上尚史が、俳優や劇団主催者として…

哀しいけれどバッドエンドではないさわやかな結末―来楽零『哀しみキメラⅣ』

今日の更新は、来楽零『哀しみキメラⅣ』です。 あらすじ・概要 ふたりきりになってしまった純と綾佳。ふたりは不穏な気配がある京都に向かった。そこではモノを封じ込めた結界がまた開きかけていた。どうやらそれは、仙谷と同行している少女が関係しているら…