ブックワームのひとりごと

読書中心に好きなものの話をするブログです。内容の転載はお断りします。

犯罪

『身近な危険から自分を守る! ゆるサバイバル入門』ふじいまさこ 新潮社 感想

あらすじ・概要 自然災害、犯罪、性加害、パワハラ、セクハラなど、人生で巻き込まれる可能性があるトラブルを女性の視点から解説。漫画を通して、対策や起こってしまったあとの対処を紹介する。身近な危険から身を守るための学習漫画。 女性が身を守る方法…

『性暴力対策ガイドブック』一般社団法人人権問題研究協議会 感想

あらすじ・概要 性暴力の恐ろしさは女性や子供だけではなく、男性の領域にも及ぶ。性暴力で起こりがちな問題をケースごとにQ&A形式でで語る。もし身近な人が性暴力を受けていたら、そして身近な人が性暴力の加害者になったら、自分はどのように行動するべき…

祝・大二審終了! ミルグラムのおすすめMVの感想とミルグラムに期待すること

ミルグラムの第二審、囚人全員の動画が出そろいました。よかった! 作品の雰囲気としては祝っている場合ではないんですが、こういう尖った作品が打ち切りにならずに進行しているだけでもめでたいです。 せっかくなので感想のまとめを書きたいと思います。 ミ…

『湿地』バルタザール・コルマウクル 感想

あらすじ・概要 殺人事件を追う刑事、エーレンデュルは、同時に望まぬ妊娠をした放蕩娘のことで頭を悩ませている。殺人事件を追ううちに、そこには遺伝性の脳疾患を持つ一族が関わっていることが判明した。血と暴力の因縁が、新たな犯罪を発生させる。 視聴…

『身内に(ヤ)がおりましてん。』カツヒロ BAMBOO ESSSY SELECTION 感想

あらすじ・概要 著者、カツヒロのおじはヤクザだった。おじさんに溺愛されていた著者は、その過程でヤクザの世界を垣間見る。大阪を舞台に繰り広げられる、子どもから見たヤクザの暴力、犯罪、日常とは……。 シャレにならないアウトローの日常が面白い 面白か…

『さよなら、子ども虐待』細川貂々・今一生 創元社 感想

あらすじ・概要 日本における子ども虐待は減ってはいない。子どものために何ができるのか。核家族化し、閉鎖的になる現代の家庭で、虐待を防ぐ対策について考える。親、子ども、地域社会が虐待をせず幸せに暮らせる世界を目指す。 まんがでわかる子ども虐待 …

『被害者家族と加害者家族 死刑をめぐる対話』原田正治・松本麗華 岩波ブックレット 感想

k あらすじ・概要 殺人事件の被害者の兄と、地下鉄サリン事件を起こした教祖の娘。彼らはお互いに何を感じ、何を語るのか。対話から見えてくる、現代日本の人権の問題、同調圧力やステレオタイプの押し付け。話すことによって問題を捉え直すことを試みる本。…

『報道被害』梓澤和幸 岩波新書 感想

あらすじ・概要 事件のときに巻き上がる、被害者家族や近隣の人への報道被害。過剰な報道はどのように生まれ、どう人々を侵害するのか。報道被害への研究を通して、マスメディアが本当に報道すべきことは何か見えてくる。マスメディアと人々の関係を書いた本…

【こうあるべきという価値観の解体をエンタメ化する】『コンフィデンスマンJP ロマンス編』感想

あらすじ・概要 詐欺師のダー子がオサカナとして目を付けたのは、香港の大富豪女性で「氷姫」の異名を持つラン・リウ。彼女を罠にかけようとする過程で、ダー子はかつての仕事仲間で恋愛詐欺師のジェシーと再会する。ダー子と彼は、何らかの過去があるらしく…

【特殊詐欺や女性搾取を行う形なき犯罪組織】NHKスペシャル取材班『半グレ 反社会勢力の実像』

あらすじ・概要 既存の暴力団の上下関係にとらわれず、集合と離散を繰り返す犯罪組織、半グレ。その犯罪の手口や、組織のなりたちとは。NHKのドキュメンタリーを文字にまとめ、半グレたちのその後を加筆した新書。 暴力団とは違う分裂と集合を繰り返す犯罪組…

【別れることも相手への愛情だと受け入れる】草柳和之『ドメスティック・バイオレンス 新版―男性加害者の暴力克服の試み』

あらすじ・概要 ドメスティック・バイオレンス(家庭内暴力)はごく一部の人の不幸ではなく、社会でありふれた問題である。加害男性に暴力をやめさせるには、何ができるのだろうか。暴力を嗜癖のひとつとして、メンタルヘルスの視点で加害への依存をやめる方…

介護殺人の恐ろしさと、防ぐために世の中は何ができるか―毎日新聞大阪社会部取材班『介護殺人 追い詰められた家族の告白』 

あらすじ・概要 社会問題になっている介護のこと、そして思いつめた結果介護していた相手を殺害してしまう人がいる。毎日新聞大阪社会部取材班は、介護殺人をしてしまった人々に取材を申し込んだ。重たい口を開いた彼らが語るのは、壮絶な介護の実態だった。…

障害者の大量殺人事件から優生思想に警鐘を鳴らす―保坂展人『相模原事件とヘイトクライム』

あらすじ・概要 障害者施設で19人が殺害された相模原障害者施設殺傷事件。その事件は多くの障害者とその家族、支援者らに衝撃を与えた。著者は障害のある人の意見を聞いたり、過去の優生思想が起こした事件を語ったりして、優生思想の罠に囚われないよう警鐘…

自称HSPの人を狙うエセ科学や詐欺、カルト団体に警鐘を鳴らす―飯村周平『HSPブームの功罪を問う』

あらすじ・概要 一般的な人よりも敏感な人たちを指す、「High Sensitive Person」略してHSP。HSPという言葉で救われた人もいる一方で、発達障害の人への蔑視や、HSPを巡る怪しげなビジネスなど、よくない傾向も見られる。日本におけるHSP研究者である著者が…

浅ましく愚かな「反面教師」としてのギャンブル依存症―井川意高『熔ける 大王製紙前会長井川意高の懺悔録』

あらすじ・概要 製紙会社の三代目として生まれ、社長として大王製紙に君臨してきた井川意高。彼はカジノに狂い、子会社のお金に手を付けて何十億円も浪費してきた。著者自身が自分の生い立ち、社長時代のこと、お金を使わせるカジノの巧妙な罠を振り返る。東…

虐げられた少女の一発逆転と、本当の高貴さとは何かというメッセージ―『コンフィデンスマンJP プリンセス編』

あらすじ・概要 世界有数の大富豪レイモンド・フウが亡くなり、その遺産は行方の分からない末の子ミシェルが相続することになった。詐欺師のダー子はスリの片棒を担がせられていた少女、コックリをミシェルに仕立て上げ、レイモンドの子どもたちから手切れ金…

冤罪をかけられようとする青年と、警察官の有色人種同士の即席バディ―シマ・シンヤ『ロスト・ラッド・ロンドン』

あらすじ・概要 ロンドンの市長が地下鉄で殺害された。大学生のアルは、同じ電車に乗っていたこと、ポケットに血まみれのナイフが入っていることから容疑者として浮上してしまう。「彼は犯人ではない」と考えた警察官のエリスは、彼を冤罪からかばい真犯人を…

ケモキャラたちのハチャメチャ犯罪行為と人外ブロマンス―『バッドガイズ』

www.youtube.com あらすじ・概要 強盗や盗難を繰り返してきたウルフたち「バッドガイズ」。しかしテレビニュースで自分たちをばかにされたことに腹を立て、金のイルカを盗み出す計画を企てる。しかし計画は失敗し、ウルフたちはマーマレード教授の元で善人に…

「かわいそうな」加害者家族だけが助ける価値があるのではない―阿部恭子『加害者家族を支援する 支援の網の目からこぼれる人々』

あらすじ・概要 ある日突然家族が犯罪者になってしまったら――。加害者家族の支援活動をしてきた著者が、家族の犯罪に困惑し、傷つき、葛藤する彼らの姿を語る。排除され孤立する加害者家族のために社会は何ができるのか、そして、新たな犯罪を防ぐために支援…

「頑張れない」「我慢ができない」子どもたちをどう助けるか―宮口幸治『ケーキの切れない非行少年たち』

あらすじ・概要 少年院の子どもたちに児童精神科医として携わった著者は、そこで反省できない、努力できない子どもたちに出会う。どうやら彼らはそもそも認知能力や知的能力が低く、自分をコントロールすることが苦手らしい。少年たちを社会に戻すために何が…

犯罪組織のヒロインは誰のものにもならない―喜多みどり『デ・コスタ家の優雅な獣5』

あらすじ・概要 ダリオのプロポーズを受けたロザベラ。デ・コスタ家が結婚式のために準備をする中、敵対勢力との抗争の危険性が高まっていく。抗争を止めたいロザベラは、エミリオに幽閉されてしまう。それでもあきらめない彼女は、殺し合いを防ぐある賭けに…

犯罪一家の中で成長していく少女と兄との亀裂―喜多みどり『デ・コスタ家の優雅な獣4』

あらすじ・概要 エミリオについて仕事を学ぶことになったロザベラは、あわよくば下剋上を狙おうとするデ・コスタ幹部たちの存在を知る。幹部たちを調べてみたロザベラは、その過程でノアの秘密を知ってしまう。ノアは何のためにこの情報を黙っていたのか、不…

裏家業一家の将来を巡ってばらばらになりつつある兄弟―喜多みどり『デ・コスタ家の優雅な獣3』

あらすじ・概要 賭場という縄張りを得、デ・コスタ家での地位を持ちつつあるロザベラ。そんな中、市長選の候補者の息子が誘拐され、その容疑者としてダリオの名前が上がる。濡れ衣を着せられたダリオは姿を消し、ロザベラは彼を探すことにする。市長選をめぐ…

ナメられたら〇すの社会で生き延びようとする女性―喜多みどり『デ・コスタ家の優雅な獣2』

あらすじ・概要 ファミリーの一員として認められたロザベラだったが、仕事でいい結果を残すことができず、襲撃事件をきっかけにセーフハウスに軟禁されることになる。自由を求めるロザベラは、エミリオに有用だと思ってもらうため、自分を襲撃した海外の敵対…

犯罪組織に引き取られた少女は取引を覚える―喜多みどり『デ・コスタ家の優雅な獣』

あらすじ・概要 身寄りがなく内気な少女ロザベラは、名家デ・コスタ家に引き取られる。しかしそこは異能を持つ一族だった。ロザベラは一族の血を繋ぐために従兄弟と結婚して子を残すことを要求される。このままだと幽閉されてしまうと恐れたロザベラは、「一…

50マイル以下で走ると爆発するバスから乗客を救い出せ―『スピード』

あらすじ・概要 警察官のジャックとハリーは、ビルのエレベーターに仕掛けられた爆弾の事件を解決し、表彰された。しかしそれを逆恨みした犯人が、人々の乗ったバスに爆弾をしかける。それはバスの速度が50マイル以下になった瞬間に爆発する爆弾だった。ジャ…

子羊のようなお嬢様が悪役令嬢の幽霊に取り憑かれてしまって女女バディを組む―常磐くじら『エリスの聖杯』

あらすじ・概要 婚約者の浮気現場を目撃してしまったコニー。それだけならまだしも、浮気相手の意地悪に巻き込まれてしまった。そこで助けてくれたのがスカーレット。彼女は10年前に処刑された稀代の悪女だった。幽霊のスカーレットに取り憑かれてしまったコ…

刑務所で服役中の美容師と、少しだめな女性たちの交流―桜井美奈『塀の中の美容室』

あらすじ・概要 テレビ局で働く志穂は、多忙ゆえに恋人にふられ、取材に向かっていた。その場所は、刑務所の中の美容室だった。美容室で髪を切ってもらったことで、志穂の心境に変化が訪れる。塀の中の美容室にやってきた女性たちと、服役中の美容師、それを…

社会のヒーローなら何でも許されるわけではないです―『ゴヤの名画と優しい泥棒』

あらすじ・概要 イギリスの老人、ケンプトン・バントンは老人や寡婦もBBCの放送料を払わなければならないことに憤りを感じ、息子とふたりで社会活動をしていた。政治活動のためにロンドンに向かったケンプトンは、そこでナショナル・ギャラリーのゴヤの名画…

ヤクザをやめた男たちは厳しい世間にさらされる―廣末登『ヤクザと介護 暴力団離脱者たちの研究』

あらすじ・概要 今は介護の仕事をしている元ヤクザ。著者が聞き取った彼の半生は、犯罪と裏社会の人間関係で満ちていた。ひとりの元ヤクザの人生を語りつつ、ヤクザを離れた人々のその後を考える。暴対法によってヤクザを排除しつづける社会は、本当に安全な…