ブックワームのひとりごと

読書中心に好きなものの話をするブログです。内容の転載はお断りします。

国立国際美術館「クラーナハ展 500年後の誘惑」行ってきたレポ

クラーナハ展に行ってきました。 www.tbs.co.jp 展覧会概要 ヴィッテンベルクの宮廷画家として名をはせたクラーナハ。多作な彼は多数の作品を残しました。彼の背徳的でエロティックな女性描写はさまざまな時代の人を魅了しています。国内外からクラーナハの…

トルコ人と結婚した漫画家、日常を描く 高橋由佳利『トルコで私も考えた 21世紀編』感想

あとがきを見たら最終巻だったようです。コミックエッセイってどこから読んでも大丈夫だからいいんですけれど。 ノリで読む本を選ぶのでこういうことはよくあります。 書籍概要 トルコに暮らしていた漫画家が、日常のことを記録していきます。食べ物のこと、…

どういう感想を書いていいかわからないの 『KING OF PRISM by PrettyRhithm』感想

「KING OF PRISM by PrettyRhythm」本予告 kinpri.com dtvにキンプリが来たので見てました。 面白かった、面白かったんだけれどどういう感想を書いていいのかわからないです。 あらすじ 一条シンはプリズムショーを見たことをきっかけに、プリズムスター養成…

死者の記憶が子どもたちを支える 森絵都『流れ星におねがい』感想

こちらの記事で、おすすめの児童文学に挙げられてたので気になった一冊です。 iwasen.hatenablog.com あらすじ 運動会で無理やりリレーの選手に選ばれてしまった桃子。他のメンバーたちは練習に乗り気ではありません。そんなとき、いつも相談に乗ってくれる…

自らの病を知らなければ前に進めない 松尾スズキ『クワイエットルームにようこそ』感想

映画は見ていたけれど、原作は読んでいなかったので手に取ってみました。 改めて読むとやっぱりやばい話だった。 あらすじ オーバードーズで精神病院の隔離病棟に運ばれた「私」。多種多様な問題を抱える女性たちとかかわりながら、なんとか早く脱出しようと…

恋愛脳の人物たちがテンポよくよその家で恋をする 『ホリデイ』感想

ホリデイ これもdtvで評価がよかったので見てみました。 普段恋愛映画を見ないので、たまに見ると不思議な感じがします。 あらすじ 休暇中に家を交換する「ホーム・エクスチェンジ」。コラムニストのアイリスと、予告編の制作会社を経営しているアマンダは自…

いびつな主従関係の果てに見た境地 谷崎潤一郎『春琴抄』感想

あらすじは知っていましたが、改めて原文を読んでみるとイメージと違いました。 やっぱり実際に読んでみないとわからないですね。 あらすじ 幼くして盲目になり、高慢に育った春琴。彼女は音曲の道に進み、丁稚の佐助を弟子にします。佐助といびつな主従関係…

水やジュースの重たさから解放される  『COCORO ショッピングカート』レビュー

COCOROのショッピングカートを買ったのでざっくりとレビューしておきます。 親の代わりにときどき料理をするのですが、仕事の帰りに買い物しするとき持って帰るのがものすごく重い。同居の家族が多いもので……。 ショッピングカートをネットで検索して…

どす黒い茨にとらわれた眠り姫を救え 冲方丁『テスタメントシュピーゲル3 上』感想

Kindleでは一か月発売日が遅いことにあとで気づきました。 予約する前に紙で買っておけばよかったなあ。 あらすじ 情報汚染により、すべての交通機関がマヒしたミリオポリス。涼月たちは情報汚染の影響のない蒸気機関車に乗り込み、都市を走ります。鳳を目覚…

12歳差の恋愛とそれとすれ違った人たち 新海誠『小説 言の葉の庭』感想

雨の匂いは好きですが、出かけるのが面倒になってしまいます。 今日の本は『言の葉の庭』。ノベライズとして評判がいいので読んでみました。 あらすじ 雨の日の公園で出会う謎の女性。主人公は彼女に惹かれていきます。第三者の視点を交えながら、12歳差の…