ブックワームのひとりごと

読書中心に好きなものの話をするブログです。内容の転載はお断りします。

2019-04-01から1ヶ月間の記事一覧

孤独を選んだ少年が人を頼ることを知る―遍柳一『平浦ファミリズム』

今日の更新は、遍柳一『平浦ファミリズム』です。 青春ライトノベルのおすすめ記事にに複数回あげられているのを見かけたので興味を持った本。 表紙が家族写真のようなのが珍しいです。 あらすじ・書籍概要 ベンチャー企業の社長だった母を亡くした平浦一家…

漫画家、豚を描いて国賓になる―松本救助『ブタが好きすぎてハンガリーの国賓になりました』

今日の更新は、松本救助『ブタが好きすぎてハンガリーの国賓になりました』です。 あらすじ・書籍概要 ハンガリーの豚マンガリッツァを漫画に描いたことから、ハンガリーの大使館からお声がかかった著者。ハンガリーに招かれ、困惑しながらも飛行機に乗る。…

困りごとを減らすために脳を鍛える―長沼睦雄『活かそう! 発達障害脳 「いいところを伸ばす」は治療です』

今日の更新は、長沼睦夫『活かそう! 発達障害脳』です。 あらすじ 日常の困りごとが多い発達障害。なぜ、うまくいかないのか……。著者の長沼睦雄は、脳と無意識から発達障害にアプローチする。花風社の浅見淳子を聞き手に、対談形式で発達障害を語る本。

養子エッセイと言うより子育てエッセイ―古泉智浩『うちの子になりなよ 里子を特別養子縁組しました』

今日の更新は、古泉智浩『うちの子になりなよ 里子を特別養子縁組しました』です。 あらすじ・書籍概要 子宝に恵まれず、里子を迎えた著者夫婦。里子を特別養子縁組する手続きを始める。特別養子縁組とは、ほぼ実子と同等に戸籍に書かれる養子縁組方法。ふた…

ジョナサン・ストラウド『バーティミアス三部作』感想のまとめと総評

全巻読破したので、感想のまとめ記事です。 あらすじ・書籍概要 魔術師の弟子ナサニエルは、今をときめく魔術師ラブレースに侮辱されたことをきっかけに復讐を企てる。呼び出されたのはジン、バーティミアス。バーティミアスはいやいやながらも生意気な少年…

異性も同性もまとめて読める恋愛短編集―あおのなち『あの子に優しい世界がいい』

今日の更新は、あおのなち『あの子に優しい世界がいい』です。 あらすじ・書籍概要 アンドロイドのアンは、主人に煙たがれている。アンは主人の心を知りたいと望むが……。アンドロイドと人間、学校の友達、魔法使いのふたりなど、同性同士も異性同士も含む「…

ズボラな主婦がズボラなご飯を食べる―久住昌之・水沢悦子『花のズボラ飯』

今日の更新は、久住昌之・水沢悦子『花のズボラ飯』です。 あらすじ・書籍概要 夫が単身赴任しているパート主婦の花。彼女はよくズボラな料理で食事を済ませる。鮭フレークのトースト、コンビニおにぎりのお茶漬け、ステーキを焼いただけ、などなど。女性が…

名前を取り戻した少年がロンドンを救う―ジョナサン・ストラウド『バーティミアス プトレマイオスの門 下』

今日の更新は、ジョナサン・ストラウド『バーティミアス プトレマイオスの門 下』です。 今までの記事はこちら。 性格の悪い少年が妖霊を召喚して秘宝を盗む―ジョナサン・ストラウド『バーティミアス サマルカンドの秘宝 上』 かっこいい危機と自業自得な危…

自分がクズだと気づいた魔術師マンドレイク―ジョナサン・ストラウド『バーティミアス プトレマイオスの門 中』

今日の更新は、『バーティミアス プトレマイオスの門 中』です。 今までの記事はこちら。 性格の悪い少年が妖霊を召喚して秘宝を盗む―ジョナサン・ストラウド『バーティミアス サマルカンドの秘宝 上』 かっこいい危機と自業自得な危機と―ジョナサン・ストラ…

家族問題で皮肉めいた語り口はいただけない―藤沢数希『損する結婚 儲かる離婚』

今日の更新は、藤沢数希『損する結婚儲かる離婚』です。 家族制度について調べるシリーズ。 皮肉はいらない 事実を教えて あまり離婚するときのお金のことは考えたことがなかったので、「コンピ地獄」というものが存在するとは知らなかったです。 離婚しよう…

疲れた妖霊、いやいや魔術師に従う―ジョナサン・ストラウド『バーティミアス プトレマイオスの門 上』

今日の更新は、ジョナサン・ストラウド『バーティミアス プトレマイオスの門 上』です。 これまでの記事はこちら。 性格の悪い少年が妖霊を召喚して秘宝を盗む―ジョナサン・ストラウド『バーティミアス サマルカンドの秘宝 上』 かっこいい危機と自業自得な…

共働き世帯が広げてしまった社会の格差―筒井淳也『結婚と家族のこれから 共働き社会の限界』

今日の更新は、筒井淳也『結婚と家族のこれから』です。 家族制度について調べてみたくて手に取った本です。 あらすじ・書籍概要 「夫は外で働き、妻は家で家事」という家族モデルは、最近作られたものにすぎなかった。その形態に至るまでの家族制度の変遷を…

主従萌え廃人が選ぶ、素敵な主従が出てくるおすすめ小説

どうも主従萌え廃人です。 主従は大好きなんですが、好みがうるさいので主従であればいいというわけではないややこしいオタクです。 今回はおすすめの主従萌え小説をピックアップしてまとめてみました。

お屋敷で働く老執事の取り返せない過ち―『日の名残り(映画)』

今日の更新は、実写映画のほうの『日の名残り』です。 一度見たいと思っているときに、Amazonで有料レンタルなのを見つけて借りました。 あらすじ・概要 ドライブ旅行に出た老執事は、過去を回想し始める。ダーリントンのお屋敷で働くスティーブンス。そこに…

「幻覚がある」という孤独と怒り―木村きこり『統合失調症日記』

今日の更新は、コミックエッセイの木村きこり『統合失調症日記』です。 あらすじ・書籍概要 高校生のときに統合失調症になった著者。幻聴や幻視、妄想など、病気の症状に悩まされ、暴れたり独り言を言ったりを繰り返していた。今は症状を薬で抑えつつ、美術…

食べ物に対するポジティブさが楽しい―村瀬秀信『気がつけばチェーン店ばかりでメシを食べている』

今日の更新は、村瀬秀信『気がつけばチェーン店ばかりでメシを食べている』です。 あらすじ・書籍概要 昔はおしゃれな店が好きだった著者は、いつの間にかチェーン店ばかりで食事をするようになった。吉野家、びっくりドンキー、サイゼリアなど、街でよく見…

本物の嫌な奴になった主人公ナサニエル―ジョナサン・ストラウド『バーティミアス ゴーレムの目 下』

今日の更新は、ジョナサン・ストラウド『バーティミアス ゴーレムの目 下』です。 これまでの記事はこちら。 性格の悪い少年が妖霊を召喚して秘宝を盗む―ジョナサン・ストラウド『バーティミアス サマルカンドの秘宝 上』 かっこいい危機と自業自得な危機と―…

対談形式で「自閉系の世界」語る―ニキ・リンコ&藤家寛子『自閉っ子、こういう風にできてます!』

書籍概要 自閉的な資質を持ちながら、知能の遅れのない高機能自閉症として生まれたニキ・リンコと藤家寛子。ふたりは日常生活を送るのにも一苦労。「自閉っ子」としての生活を対談形式で語る本。

クレーマーを観察するクレーマー対応―関根眞一『となりのクレーマー 「苦情を言う人」との交渉術』

今日の更新は、関根眞一『となりのクレーマー』です。 この本、前に読んでるのに買っちゃった気がするんですが中身を忘れてるからまあいいか。 書籍概要 百貨店のクレーム対応をしていた著者。そんな著者が実際に処理した苦情・クレーム案件を紹介する。お店…

幻想の中で自立する女性―『Dr.パルナサスの鏡』

今日の更新は、『Dr.パルナサスの鏡』です。 あらすじ ショーをして旅をしているパルナサス博士の一座。彼の出し物は、鏡の中で想像の世界を見せること。ある日、そこに記憶喪失の男トニーがやってきた。トニーはその話術で一座を少しずつ変えていく。

魔術都市プラハとグラッドストーンの墓泥棒―ジョナサン・ストラウド『バーティミアス ゴーレムの目 中』

今日の更新は、ジョナサン・ストラウド『バーティミアス ゴーレムの目 中』です。 これまでの記事はこちら。 性格の悪い少年が妖霊を召喚して秘宝を盗む―ジョナサン・ストラウド『バーティミアス サマルカンドの秘宝 上』 かっこいい危機と自業自得な危機と―…