あらすじ・概要
描いた漫画を商業に乗せたいアマチュア漫画家の著者は、出張編集部に何度も作品を持ち込む。そこでもらったアドバイスや褒め言葉を漫画化。著者は編集者からの助言に対して悩み、創作に対する糸口を探す。
出張編集部をめぐる悲喜こもごもが面白い
出張編集部ってこんな感じなんだなあとわかるコミックエッセイです。創作をする上での悩みは共感できて面白いです。
同人活動に詳しくない人に説明しておくと、出張編集部は同人イベントに漫画雑誌の編集者がやってきて作品を見てもらえるという企画です。編集者は同人作家の中から金の卵を見つけ、同人作家はプロからのアドバイスを得ることができます。
しかし編集者はボランティアではなくあくまで仕事として漫画を見ているため、厳しい指摘をされることもままあります。
作者も編集者の言葉に思い悩み、葛藤しますが、その過程がとても面白かったです。
好きなものを描けばいいのか、読者に歩み寄ればいいのか、模索は続きます。
著者がこれ程にも創作に悩み、考えていても、プロの漫画家になるに至りません。プロになることは本当に大変なんですね。
私はもう趣味でやるからと開き直っているので気楽ですが、創作でお金がほしい人には厳しい世界です。
狭き門すぎるので気軽に頑張ってほしいとは言えないですが、それでも何かしらよい結果を得てほしいと思いました。