ブックワームのひとりごと

読書中心に好きなものの話をするブログです。内容の転載はお断りします。

この映画は徹頭徹尾おかしい(面白い)―『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』

あらすじ・概要 巨大生物を監視する組織モナークのエマ・ラッセル博士は、娘のマディソンとともにモスラとの交信に成功した。しかしそこをテロリストが襲撃、エマは連れ去られてしまう。巨大生物を目覚めさせようとするテロリストによってモンスター・ゼロが…

強烈な個性を持つダンス教師の数奇な過去とは―米原万里『オリガ・モリソヴナの反語法』

あらすじ・概要 ダンサーの道を諦めて翻訳家になった広世志摩は、かつてチェコスロバキアの学校でオリガ・モリソヴナという教師に出会った。強烈な個性を持ち、多くのダンサーを育てた彼女の謎を解くために、志摩はロシアを訪れる。親友カーチャとオリガの数…

クズとクズが精神的に殴り合う話―「ミュージカル『スリル・ミー』」(5月29日20:00公演配信版)

サムネ画像今回の公演じゃないんですがちょうどいいものがなかったので許してほしい。 あらすじ・概要 殺人犯である「私」は、仮釈放のための審議に出席する。「私」は「彼」についてそこで語り始めた。「彼」は弁護士を目指すエリートでありながら、ニーチ…

【実録・体験談】コロナ禍の中で祖母の葬儀に出た

このブログには書いていなかったんですが、2週間ほど前母方の祖母が亡くなり、その葬儀に出席しました。 コロナ禍の中でのお葬式の記録として書き残しておきます。 個人が特定できないようところどころにフェイクを入れているので、話半分に聞いてください。…

現代に流行りやすい感染症とは―井上栄『感染症 増補版 広がり方と防ぎ方』

あらすじ・概要 何度も人類を危機にさらしてきた感染症。どんなときに感染症は広がるのか? 感染症の種類や伝播する過程を紹介し、正しく対処する方法を語る。感染症をきちんと恐れ、科学的知識で戦う本。

虚言癖のある母親を訴え返して学校と部活の無実を証明する―福田ますみ『モンスターマザー 長野・丸子実業「いじめ自殺事件」教師たちの戦い』

あらすじ・概要 長野の丸子実業高校で、バレーボール部の男子部員が自殺した。母親、高山かおりはいじめが原因だと怒り狂い、高校を相手取って裁判を起こす。だが、母親の主張のほとんどは虚言だった。丸子実業は逆に母親を訴え返し、部員と学校の無実を証明…

フェミニズムに興味のない人間にフェミニズム映画を作らせるな―『アラジン』(実写映画版)

あらすじ・概要 泥棒として生きてきたアラジンは、国のプリンセス、ジャスミンに恋をする。魔法のランプを手に入れたアラジンは、魔人のジーニーに王子になることを願った。ジャスミンといいムードになったアラジンだったが、国王の補佐をするジャファーによ…

なぜあの会社のCMは女性の反感を買ったのか―瀬地山角『炎上CMでよみとくジェンダー論』

あらすじ・概要 企業が練って制作しているCM。しかし、それが特定の層の反感を買い「炎上」してしまうことがある。なぜ、そんなことが起こるのか。それは性別への固定観念がありありと描かれているからだ。ジェンダー的背景を解説し、炎上するCMのパターンを…

同世代の女子がワイワイシュラバする70年代アシスタント事情―笹生那実『薔薇はシュラバで生まれる―70年代少女漫画アシスタント奮闘記』

あらすじ・概要 中学生で漫画を投稿していた著者は、高校生になってプロの漫画家のアシスタントとして呼ばれることとなる。そこは締め切りぎりぎりの中漫画家とアシスタントが原稿を書き続ける「シュラバ」だった。有名漫画家との思い出とともに、つらくも美…

美術館の監視係が猫の姿になって仕事を語る―宇佐江みつこ『ミュージアムの女』

あらすじ・概要 岐阜県美術館で監視係をしている著者。展示室の片隅に座り、客が作品を触らないように注意したり、作品の害になるかもしれない虫を捕獲したりしている。美術館を訪れるさまざまな客を見つめながら、美術館の意義や展示係のやりがいについて語…