ブックワームのひとりごと

読書中心に好きなものの話をするブログです。内容の転載はお断りします。

『震災トラウマと復興ストレス』宮地尚子 岩波ブックレット 感想

震災トラウマと復興ストレス (岩波ブックレット)

 

あらすじ・概要

東日本大震災によって、被災者は多くのトラウマを受けた。そして、被災者だけではなく、医療従事者や自衛隊、被災者を助ける慈善団体、直接被害を受けなかった人たちも……。災害のトラウマを大きな枠組みで見直し、社会が災害のトラウマと付き合っていく方法を模索する。

 

災害はさまざまなトラウマを社会に発生させるんだなあ

被災者にとってのトラウマだけではなく、支援者、慈善団体の職員、被災者を見るよその地域の人など、包括的な視点で災害トラウマを語ろうとした本です。

本の中に登場する、トラウマはどれも苦しいものです。

大災害と言うショッキングなできごとに対して、社会は否応なく反応せずにはいられません。買い占めによって人間の弱さを知ってしまったり、支援者が被災者になじられてショックを受けてしまったり、被災者自身も幸せになることに罪悪感を覚えてしまったり……。

心は一様ではなく、だからこそ「頑張ろう」「復興を目指そう」という言葉に共感できなくなることもあります。もちろん復興は行わなければなりません。しかし、それに置いていかれてしまう人たちも多いです。

ポジティブになれない人たちを孤立させず、どう社会に受け入れていくか。人の違いを受け入れることは大事です。同じ考えになることは必ずしも幸せではないということなのでしょう。

 

 

興味深い本ではありましたが、比喩を持ち出してきたのが逆にわかりづらくなった気がします。造語が多くて読みづらいところが多々ありました。

なるべく造語を減らした方が、詳しくない人に読んでもらうのにしてはよかったのではないかと思います。

 

 

 

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『公爵令嬢ティアレシアの復讐』奏舞音 ビーズログ文庫 全2巻 感想

公爵令嬢ティアレシアの復讐 ~悪魔の力、お借りします~【電子特典付き】 (ビーズログ文庫)

 

あらすじ・概要

姉に陥れられて処刑されたクリスティアンは公爵令嬢ティアレシアとして転生する。悪魔ルディとともに、姉に復讐するため奔走する。意地悪な姉は、ティアレシアも攻撃してきて……。転生政争ファンタジー。

 

テンポの速い転生ファンタジーでモラルも高い

普段あまり転生ものは読んでいないのですが、これは読んでみたらすらすら読めました。テンポが良く、描写がわかりやすいです。

ティアレシアというヒロインが積極的なので、展開も早いです。

ヒーローがちょっと強引なシーンもありますが、ティアレシアがはっきり意見を言えるキャラクターなのであまり不快感がないです。嫌だったら嫌って言うだろうしな……。

モラルも非常に高いので、ティアレシアなら大丈夫だろうという安心感がありました。

 

クリスティアンの人格を引き継ぎつつ、ティアレシアとして生きていて、キャラクターとしても好ましかったです。クリスティアンの人格だけ取り沙汰されていると、現代のティアレシアの立場は何……となってしまいますからね。

 

1巻でキリがよく終わったために、2巻は蛇足なのではいかと不安になりました。しかしその不安を払拭してくれる出来でした。

何のために復讐相手を生かしておくのか、その理由がきちんと現れます。謎の宗教というおどろおどろしいネタも加わって、1巻とは別の味わいがありました。

2巻でほぼ全ての伏線を回収したのでこれで完結でしょうか。

能力があると思うので、また書いてほしい作家です。

 

 

 

 

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『蒼穹のカルマ』橘公司 富士見ファンタジア文庫 全8巻 感想

蒼穹のカルマ1 (富士見ファンタジア文庫)

 

あらすじ・概要

空飛ぶモンスター空獣を狩る駆真(かるま)は、姪にはデロデロになるほど甘い。駆真が愛する在紗を巡って、異世界を冒険したり学園に潜入したり、ドタバタ劇を繰り広げるトンチキコメディ。

 

愛が重いけど愛が深い百合SF

姪にはポンコツになる最強系ヒロイン。ポンコツっぷりがすごいですが、格が下がらないのがまたすごいです。思考回路はおかしいけど社会人としては有能で、ちゃんと仕事しているんですよね……。

部下の能力を適切に理解したり、アドバイスしたりするので、ただ性格のおかしい女性ではありません。主人公として納得のいく活躍をしています。

 

世界観は学園ものになったり、異世界勇者と魔王のファンタジーになったり、揺れ動きます。

めちゃくちゃな展開ですが、一応ストーリーのつじつまは合っているところがすごいですね。ネタ系ばかりの展開でつじつま合うことあるんですね……。

 

あとは「おそらく恋愛関係にはならないけど、お互いのことを『わかってる』男女」が浴びれたのがよかったですね。テーマ自体が女と女の関係性なので、恋愛関係にならないということが確定しています。

三谷原

在紗に惚れた異世界の魔王(男性)も駆真と共闘してくれて、突発的に発生するバディ要素が好きでした。

思えば、分の好きな人にはいろいろな人に好かれて幸せになってほしい、と思えるのは素敵ですね。

 

ロリコン的描写が強いので、フィクションであっても未成年が性的に描かれる作品が苦手な人はやめておいた方がいいかもしれません。

 

 

 

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『ライティング管理がはかどる本』Tiana 技術の泉シリーズ 感想

ライティング管理がはかどる本 技術の泉シリーズ

 

あらすじ・概要

文章系同人誌を作るのに必須なライティングの技術。どうやってネタ出しをし、文章の構成を考え、進捗を管理するか……。技術同人誌を出して来た著者が、書きたいものを書き切る技術を語る。

 

初心者におすすめのまとまった内容がいい

3万字程度の短い電子書籍ですが、興味深かったです。文章を書く上でどんな計画を立てるかについて書かれています。

アイデア出しの仕方から、実際の執筆、進捗管理、同人誌の表紙についてなど、ひととおりの情報があります。同人誌を出してみたい人にはおすすめです。

ベタなことしか書いておらず尖った情報はないですが、逆に言うと初心者はこのくらいベタな書き方から始めた方がいいと思います。文章を書く王道と言えます。

 

何かを完成させることが人を成長させる、という著者の意見に同意します。同人誌は金にならず、日雇いバイトでもしたほうが金銭的にはましです。それでもやりたいと思うのは、達成感があるからです。

また、「完成させる」ことによって、自分のできることが増えます。そこがたまらなく楽しいんですよね。

同人誌制作は大変なため、気楽にやれとは言えません。でも、やりたいと思ったら一度やってみてほしいです。自分の作品を完成させ、誰かに読んでもらうことでしか、得られない幸福があります。多くの人が文章を書くことを楽しんでほしいです。

 

 

 

グラレコの本2冊読んだよ グラフィックレコーディングの重要性と課題

その場で「聞く・まとめる・描く」 グラレコの基本

 

文章を書く上で図解を描く必要があったので、グラレコの本を2冊読みました。

自分で感想を見返すときもまとめて見るだろうので、感想を2冊同時に書きます。

 

『その場で「聞く・まとめる・描く」 グラレコの基本』本園大介 

その場で「聞く・まとめる・描く」 グラレコの基本

表情についての記述が多く、面白かったです。表情を誇張するコツや、目や眉、口で感情を表現します。限られた絵柄でも、組合せ次第でいろいろできるんだなあとなりました。

後半は会議中にグラレコを描く方法になるので、単に図解を書きたいだけの私は流し読みしました。しかし会議中にリアルタイムで絵を描くのって緊張して大変な気がします。

 

『Graphic Recorder ―議論を可視化するグラフィックレコーディングの教科書』清水淳子

Graphic Recorder ―議論を可視化するグラフィックレコーディングの教科書

グラレコの実例がいろいろ載っているところがよかったです。グラレコグラレコって言うけど実際どんな感じで書いてるんだろう……と気になる人にはいいのではないでしょうか。

グラレコは絵はうまくなくて良いとは言われますが、この作者は十分絵がうまい気がします。デザイン的にきれいです。

 

二冊読んだ雑感①グラフィックレコードを美化しすぎじゃないか

ハウツー本ならそういうものかもしれませんが、グラレコについてやたら持ち上げる言い方なのが気になりました。2冊ともそうです。

私はコミュニケーションは事故るものだと思っている派なので、グラレコが浸透していけばグラレコでもコミュニケーションの事故も発生していくのではないかと思います。

今でも絵を描いただけで「わかったつもり」になってしまうのではないかなという危惧はありますし。学校でもとりあえずきれいにノートをまとめてわかった気になってしまうのはあるあるですからね。

話し言葉でも文章でも絵でも誤解は起こります。グラレコで起こらないことはないでしょう。

だからグラレコについて持ち上げるだけではなく、あれこれ批判されたりより誤解を生まないグラレコとは何か? という議論がされるようになった方がいいのではないでしょうか。

 

二冊読んだ雑感➁漫画を描く人にも便利なのでは

グラフィックレコードの本を読んでいると、グラレコは漫画表現に根差していると感じます。漫画を描く人にとっても、誇張表現や表情のつけ方は参考になるのではないでしょうか。

こうして改めて漫画的な表現を見てみるのは新鮮です。表現として理解していても、説明されなければ気づかないことも多いですからね。

絵を描くことのハードルを下げてくれそうです。

 

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『イスラームからヨーロッパをみる 社会の深層で何が起きているのか』内藤正典 岩波新書 感想

イスラームからヨーロッパをみる 社会の深層で何が起きているのか (岩波新書)

 

あらすじ・概要

今、ヨーロッパでイスラーム教徒排斥の渦が巻き起こっている。ヨーロッパはなぜイスラームとの共生に失敗したか、イスラーム教徒の出身国では何が起こっているのか。ヨーロッパに偏った報道を批判しつつ、ヨーロッパとの軋轢を目の前にしたイスラーム教徒の苦悩を描く。

 

平和を奪われた人々はどこへ行くのか、それが問題

イスラーム諸国と西洋の国々との関係は難解で、一読してもわからなかったです。しかし中東で起こっている戦争が、先進国を含む国々の駆け引きや権力闘争によって起こっていることはわかります。

そして、戦争の悪い影響を受けるのは貧しい人たちや国を持たない民族です。イスラーム教徒の倫理から言っても危機的状況です。

 

著者はイスラーム教徒に同情的ですが、移民政策を推進しているわけではありません。むしろヨーロッパが後先考えずに移民政策をしてきたことを批判しています。

イスラーム教徒を都合のいい労働力として受け入れながら、文化の違う彼らがヨーロッパでどう暮らしていくかは無策でした。

そして、生まれた土地で平和に暮らしていけないことも関係しています。

 

私だってイスラーム諸国に世俗化してほしいですが、それは私個人の都合であり、相手の都合ではないでしょう。

西洋的な人権感覚がキリスト教の影響下で発生したように、イスラーム教徒にもイスラーム教の世界観で人権をとらえ直してもらう必要があるのかもしれません。

 

『トルコ 建国一〇〇年の自画像』と似てるなと思ったら、あとから同じ著者であることに気づきました。記事の末尾にそちらの感想記事のリンクを貼っておくので、参考にしてください。

 

 

 

 

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『気候崩壊 次世代とともに考える』宇佐美誠 岩波ブックレット 感想

気候崩壊 次世代とともに考える (岩波ブックレット NO. 1047)

 

あらすじ・概要

危機的状況にある気候崩壊。その原因である地球温暖化についての解説と、これから社会が何をすべきかを語っていく。高校生たちからの質問も交え、世代を超えた環境問題についての議論を試みる。

 

先進国が輩出した温室効果ガスの影響を発展途上国が負うという矛盾

読んでいて思ったのは、メディアで扱われている地球温暖化の問題は表面的であるということです。

温室効果ガスで温暖化しているということはわかっていても、現代において、温暖化がどんな危機的状況を生み出しているかは報道が足りないと感じました。

そして、メディアが伝える温暖化の問題はかなりふわっとしています。

そして、温室効果ガス削減を個人の努力に頼っても限界があり、国や企業などの大きなくくりで努力しなければならないと主張します。

個人てはなく団体として地球温暖化を考えなければいけません。もちろんそれを促すには個人が情報を伝えるのも大事ですが、個人の努力の問題のように扱ってはならないのだなと思いました。

 

そもそも温室効果ガスの多くを輩出したのはいわゆる先進国なのに、そのとばっちりを受けるのは発展途上国の人々である、というやるせなさがあります。

土地の低いところ、地盤がしっかりしていないところに住む人たちは、貧しいことが多いです。これは海外だけではなく、日本でもそうです。大阪でも神戸でも、高台の土地がしっかりしたところにお金持ちが住んでいます。

そういう人たちが気候変動による激しい洪水の被害を受けるのは、理不尽です。

環境破壊を通して、先進国と発展途上国の格差を感じる本でした。

 

 

その先の正義論 宇佐美教授の白熱教室

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『キャッシュ・フォー・ワーク 震災復興の新しいしくみ』永松慎吾 岩波ブックレット 感想

キャッシュ・フォー・ワーク――震災復興の新しいしくみ (岩波ブックレット)

 

あらすじ・概要

災害のとき、どのようにして被災者を助けるべきか……。著者が紹介するのはキャッシュ・フォー・ワークと呼ばれる概念だ。被災者に復興のための作業をしてもらい、給料を発生させることによって被災者を支える。その歴史や東日本大震災での実践についても述べる。

 

震災復興のために被災者が働き、それにお金を払う

キャッシュ・フォー・ワークとは、「被災者に復興のための仕事をしてもらい、それにお金を払う」ということ。がれきの撤去や土木作業、復興のための小物づくり、遺品の創作など、本の中ではさまざまなキャッシュ・フォー・ワークが紹介されます。

賃金によって被災者を支えるとともに、「自分の手で復興した」という実感が被災者たちの心を回復させます。その展開が面白かったです。

 

キャッシュ・フォー・ワークも万能ではなく、場合によっては被災者がキャッシュ・フォー・ワークに依存してしまうこともあります。キャッシュ・フォー・ワークの賃金がその社会の相場より高いと、住民はキャッシュ・フォー・ワークが撤退することを嫌がります。賃金には繊細な検討が必要になります。

 

ただ、『キャッシュ・フォー・ワーク』って何のこと? と全く中身について想像つかなかったので、もう少し分かりやすい言い換えをしてほしいです。

基本的に学者や本を書く人は言葉を覚えるのが得意だからいいですが、多くの人はそうではないわけです。

直訳して「労働のためのお金」としても何を指すかわからないんですよね……何なら世間一般におけるお給料のことかな? となるし。

サブタイトルをタイトルにした方がわかりやすいかもしれないです。

 

 

 

 

 

 

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『はじめて学ぶ生命倫理 「いのち」は誰が決めるのか』小林亜津子 ちくまプリマ―新書

はじめて学ぶ生命倫理: 「いのち」は誰が決めるのか (ちくまプリマー新書 167)

 

あらすじ・概要

安楽死は許されるか、子どもの自己決定権はどこまで存在するのか、精子バンクから生まれた人たちが親を知る権利は……。テクノロジーの進歩によって、多様性によって生命倫理の問題に直面する医療従事者たち。現代の医療が抱える生命倫理の問題を紹介する。

 

技術の発展につれて問われる人間のモラル

安楽死の話題がよく語られるので、気になって読んでみた本です。

 

生命倫理の問題は、人間の自由意思をどこまで認めるべきか、という話に行き着きます。例えば親にカルト宗教で洗脳された子どもには自由意思があるのか、死の恐怖におびえる人に自由意思はあるのか? 人間は、常にやりたいことを選びとれるとは限りません。

 

精子バンクから生まれた子どもについてどうとらえるべきか、という問題です。

精子バンクは、不妊治療の選択肢や、同性カップルが子どもを持つ手段としての期待があります。一方で、より優秀な遺伝子を求めて精子バンクを利用しようとする人がいます。

しかし、人間の運命は遺伝子だけで決まるものではありません。優秀な遺伝子を持っていても、社会的に成功するとは限りません。優秀な遺伝子を持つ子どもが社会的な成功を得られなかったとき、親は子どもを愛せるのでしょうか?

 

とはいえ生命倫理の問題に対して、著者の意見は書かれていません。だから否定も肯定もできないところはあります。問題文だけで、答えの書かれていない本です。

意見がどうこうというより、生命倫理が抱える問題についてざっと知るための本です。

 

 

 

 

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『三宅島島民たちの一年』三谷彰 岩波ブックレット 感想

三宅島島民たちの一年 (岩波ブックレット NO. 542)

 

あらすじ・概要

2000年6月に噴火した三宅島。住民たちは、どのようにして全島避難に至ったのか。噴火直後の混乱や、行政の不手際、住民同士の反発、そして避難後の生活をコンパクトにまとめる。ケアワーカーの人が三宅島噴火の姿を描く。

 

近いようで遠い、東京の離島での噴火記録が生々しい

三宅島噴火についてよく知らなかったので、新鮮な内容で面白かったです。

東京都に属する離島のひとつ、三宅島での噴火について、現地にいたケアワーカーの人の視点で説明してくれます。

 

印象的だったのが行政の対応が後手後手に回り、住民に先んじた判断ができなかったことです。防災訓練はやっていたのに、いざとなったら頼りになりません。全島避難の決断に至るまでも迷走しています。

どれだけ訓練をしていても、実際に頼りになるかはそのときになってみないとわからないのですね。

 

庭木に降ってきた大量の灰を棒で叩き落したり、爆発的な噴火の瞬間に出会ったり、現地の人でないと語れない火山のすさまじさも語られていました。日本は火山だらけなので、どこかで似たような噴火が起こる可能性があります。地震についてのルポは多いですが、火山についてのそれは少ないので、興味深かったです。

 

三宅島住民は、地区ごとにいさかいがあったり、避難を渋ったり、決して善人ではありません。それでも避難先で団結して頑張るなど、強さを見せることもあります。

人間は強い、弱いの二択で暮らしているわけではなく、状況によって強くも弱くもなるのだと感じます。

 

石原都知事が出てくるのがちょっと懐かしさを感じさせます。東京も全国も、あれからいろいろあったなあ、と考えてしまいました。

 

 

日本の島 33号 (三宅島) [分冊百科]

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