ブックワームのひとりごと

読書中心に好きなものの話をするブログです。内容の転載はお断りします。

2018-02-01から1ヶ月間の記事一覧

だめ人間がだめ人間に説得される回 椎名蓮月『あやかし双子のお医者さん五 幽霊と邂逅の半身』感想

Kindleで同日に読めるんですね。 注文しようと思ってましたがKindleで予約してしまいました。 あらすじ すべてのあやかしを滅ぼそうとする吉野。彼と仕事をしたことがある晴は、なんとか吉野を止めたいと考える。そんな中、莉莉は吉野のかつての相棒の幽霊と…

運動不足のイラストレーターがマラソンに挑戦 たかぎなおこ『マラソン1年生』感想

このエッセイどこかで読んだ気もするんですが、内容を覚えていないのでどっちでもいいか……。 あらすじ 運動不足だった著者は、その解消のためにマラソンを始めることにする。目標は、ホノルルマラソン。そのために道具を選んだり、ランニングをしたり準備を…

【ハンドクラフト】はぎれと手芸用ボンドを使ったしおりの作り方

微妙に余ったはぎれをどう消化しようかと思って考案したものです。 簡単に作れます。 用意するもの はぎれ フェルト 手芸用ボンド(乾くと透明になるもの) リボン はさみ

古い台本の呪いで嬉しくないハーレム状態 来楽零『ロミオの災難』再読感想

好きだった本を読み返すシリーズ。初めて読んだのは大学生の時でした。 あらすじ 一年生五人だけの演劇部。文化祭の公演の相談をしていると、五人で演じられる『ロミオとジュリエット』の台本が落ちてきた。その台本を演じることにした五人だったが、なぜか…

あいまいな感情を言語化してくれる短編集 吉本ばなな『とかげ』再読感想

この方時期によってよしもとだったり吉本だったりするので、ブログの作家タグをどっちに合わせるか悩みます。 たぶん中学生くらいの頃に読んだけれど、内容をきれいさっぱり忘れてました。 あらすじ 鍼灸師をやっている女性「とかげ」にプロポーズした「私」…

著者の福祉への理解のなさを露呈している 原田泰『ベーシック・インカム 国家は貧困問題を解決できるか』感想

本を読んでこんなに怒ったのは久しぶりだ。 最初に行っておくと、私はベーシックインカムについて反対しているわけではないです(賛成もまだしてませんが)。だが、この本はひどすぎますね。 書籍概要 国民全員に一定のお金を支給する「ベーシックインカム(…

想像していたよりもずっと未来はSF的だね 目覚ましアプリ『MakeS おはよう、私のセイ』感想

現在の私のセイ(サイバーな見た目にしたい) Home│MakeS公式サイト 「Makes おはよう、私のセイ」をやってみて、SF好きとしてすごく感動しました。 私は乙女ゲーム苦手なタイプなんですが(嫌悪感というより、画面の向こうから口説かれるのがすごく気恥ずか…

太ったおばさんがスパイになって大立ち回り 『SPY スパイ』感想

Tポイントがなぜか余っていたので、Gyaoで購入しました。 あらすじ CIAでスパイたちのサポートを仕事にしていたスーザン。しかしパートナーだったファインが殺されたことから、復讐を決意。スパイのエージェントとして働くことになる。しかしその仕事はハプ…

故郷の内乱の中、サッカー選手たちはどう生きたのか 木村元彦『悪者見参 ユーゴスラビアサッカー戦記』感想

楽天koboで集英社文庫のクーポンがもらえたので、そのときに購入しました。 『オシムの言葉』以来の著者です。 honkuimusi.hatenablog.com 書籍概要 多民族が暮らしていたバルカン半島の国、ユーゴスラビア。しかしその国は、分裂の危機にさらされていた。サ…

吸血鬼が演劇部に入って恋をする 野村美月『吸血鬼になったキミは永遠の愛をはじめる』感想記事まとめ

読破したので、まとめ記事です。 あらすじ 通り魔に襲われたところを吸血鬼にされてしまった主人公、詩也。彼は背が高いことから、同じく背が高い綾音と劇のパートナーになってほしいと頼まれる。最初は戸惑いながらも、詩也は演劇を面白いと思うようになる。

プレゼン資料シリーズ第0回  『血と霧』多崎礼 ハヤカワ文庫

Twitterで好きな本を宣伝するために、プレゼン資料を作ってみました。 どのくらい効果があるかはわからないけれど、需要があればぼちぼち続けようかなと思います。

「温まりたい」という欲求から生まれた暖房の歴史 ローレンス・ライト『暖房の文化史 火を手なずける知恵と工夫』感想

『森薫拾遺集』に参考文献として載っていたもの。 honkuimusi.hatenablog.com 書籍概要 人間が寒さから逃れるために作り出した「暖房」。たき火から暖炉、ストーブ、薪から化石燃料へと、テクノロジーの進歩によってそのしくみは変わっていく。暖房から人類…

ヘアカラー専門店に行ってきたレポ

素材:ぱくたそ カラーの専門店に行ってきたのでそのレポートです。 行ってみたいと思った経緯 Twitterでカラー専門店に行った人の漫画を見たのがきっかけです。 カラーリング専門店に行ってみました。誰かオートシャンプー体験したことのある人いたら感想教…

バズらせ、リボ払い、あらいぐま。 最近読んで面白かった記事10選とその感想 part1

素材:ぱくたそ インターネットを見ているといろいろ面白い記事を見かけるけれど、数日たつとだいたい忘れてしまう。ので感想を書きつつ備忘録です。 あと一昔前にあったニュースサイトみたいなことがやってみたかったのです。 しかし「なるべくお気楽に運営…

これからweb小説を始めたい人のために 今まで使った小説投稿サイト3つの比較

素材:paper-co フォント:殴り書きクレヨン 友人に「小説投稿サイトでおすすめある?」と聞かれたので、おすすめついでに今まで使ったものをまとめました。 結論的には「まず登録してみなよ!」という感じなんですが、どこから手を付けるかという問題があり…

心を壊した人間たちが自分の人生を取り戻す 中村九郎『ロクメンダイス、』感想

一巻完結ライトノベルのおすすめにあった本です。 あらすじ 心に傷を抱えた人々が集まる《六面ダイス》。その中でも重い症状を持つチェリーを救うため、主人公ハツは奮闘する。六面ダイスの面々も巻き込み、事態はますます混乱していくが……。

岸和田の少年が犯罪と暴力の中ぐだぐだな青春を送る『岸和田少年愚連隊』感想

雑誌の映画特集に載っていた映画です。 あらすじ 大阪、岸和田で生きるワルの少年たち。けんかや問題行動を繰り返し、何度も裁判所のお世話になる。そしてそこにある友情、恋愛感情。うだつの上がらない青春を描いた作品。

ライトノベル作家がしゃべる猫とともにつらい執筆生活 石川博品『先生とそのお布団』感想

同人誌を加筆して長編に書き直したものだそうな。ガガガもそんな作品を出すようになったんですね。 あらすじ 売れないライトノベル作家、石川布団。人の言葉を理解する猫「先生」とともに、今日もひたすら小説を書く。打ち切り、出版、また打ち切りと、出口…

ウエストを締め付ける下着の過去といま 古賀令子『コルセットの文化史』感想

『森薫拾遺集』に参考文献として載っていた本です。 honkuimusi.hatenablog.com 書籍概要 ウエストを締め付け、くびれを作る下着コルセット。それはどこから発祥し、どのように発展していったのか。図やイラストを見せつつ、コルセットの歴史を解説した本。

王子が王位継承を目指して隣国と権謀術数 秋目人『謀王』感想

ぐだぐだしていて続編に手を付けるのが遅れてしまいました。 あらすじ 嘘と策謀によって王位継承の権利を得たフィッツラルド。しかし即位には隣国の王の許可が必要だった。おりしも隣国も世代交代の時期であり、フィッツラルドは王位継承のさなかに策謀を巡…

吸血鬼が繰り広げる血と夜の世界 おすすめ吸血鬼小説9選

吸血鬼の本を片っ端から読むキャンぺーンをやっていたので、そこで面白かった本のまとめです。 過去に読んだものも含みます。 『ヴァンパイア・サマータイム』石川博品 ファミ通文庫 『フィーヴァードリーム』ジョージ・R・R・マーティン 創元ノヴェルス 『…

双子が戦争の中の街で悪行を行う アゴタ・クリストフ『悪童日記』感想

あらすじ 母親によって祖母に預けられた双子。おりしも国は戦争の真っただ中だった。彼らは生き延びるため、さまざまな訓練を積む。貧困と搾取と暴力のはてに、双子が選んだ結末とは……。

吸血鬼の娘がたどる、父と母の永遠の愛 野村美月『吸血鬼になったキミは永遠の愛をはじめる Long Long Engage』感想

ちょっと悲しくて続きが読めなかったのですが、ようやく補完編に手を付けました。 あらすじ 彼氏の神にプロポーズされ、一緒にイギリスに行かないかと持ちかけられたミナ。しかし彼女は、その申し出を断ってしまう。父をひとりにするわけにはいかないとミナ…

蔵で見つけた妖刀が使ってくれと要望してくる 椎名蓮月『あやかし双子のお医者さん四 妖刀と孤独な術者』感想

表紙の花、キョウチクトウですね。花言葉は「油断大敵」「用心」。なんだか象徴的です。 あらすじ 学校の友人に頼まれ、蔵の整理を手伝っていた莉莉は、そこで古い日本刀を見つける。日本刀には付喪神が憑いており、莉莉はその付喪神に「使ってほしい」と懇…

ライトノベルが好きな人におすすめしたいライトノベル以外の小説10選 part2

素材:イラストACよりIWAYUU フォント:ラノベPOP 「これライトノベルが好きな人は好きそうだな」という本がたまってきたので、 第二弾を書きました。 第一弾はこちら。 honkuimusi.hatenablog.com

『舞台刀剣乱舞 ジョ伝 三つら星刀語り』 伏線や気づいたことメモ【ネタバレあり】

未試聴の人にはあまり関係ないのですが、ジョ伝の配信を見ていて気づいたことについて書き残しておきます。 www.dmm.com 感想記事はこちら honkuimusi.hatenablog.com

島に伝わる、どこかへ行ける呪文 雨宮諒『夏月の海に囁く呪文』感想

一巻完結ライトノベルのおすすめにあった作品です。 あらすじ 夢久島という島に暮らす修一。彼は何でも正直に言ってしまう劇作家に出会う。その島には、「海で唱えると自分の居場所に連れて行ってくれる」という呪文があった。島で暮らす人々と、そこに伝わ…

機能不全家族でどうにもならない悲劇が起こる ジャン・コクトー『恐るべき子供たち』感想

光文社古典新訳文庫が個人的マイブームです。本当に読みやすいですね。 あらすじ 学校で、雪玉によって負傷したポールは、友人のジェラールによって部屋に運ばれる。そこには姉エリザベートとの閉じた世界があった。歪んだ関係の姉弟と、それにかかわった少…