ブックワームのひとりごと

読書中心に好きなものの話をするブログです。内容の転載はお断りします。

『災害支援に女性の視点を!』竹信三恵子・赤石千衣子編 岩波ブックレット 感想

災害支援に女性の視点を! (岩波ブックレット)

 

あらすじ・概要

東日本大震災の被災地で、女性はどう暮らし、どんな困難に直面したのか。実際のトラブル、問題を取り上げ、被災地の女性にどのような助けが必要か考える。女性の問題から、災害弱者の問題も見えてくる。

 

困難が多い女性の避難所生活が悲しい

東日本大震災を踏まえて、女性への災害支援を求める本。

 

タイトルから予想はしていましたが、やはりなかなか重たい話でありました。

 

実体験としての女性が見た避難所事情がすごかったです。思想のおかしい人が避難所のリーダーになってしまい、「自分達は家族だからついたてはいらない」とついたてを設置しなかったとのこと。

ジェンダーの問題だけではなく、みんなが疲れはてて生きるので必死な状況ではわけのわからない意見が通ってしまうこともあるんですね。だからこそ、平時のときにマニュアルを作っておくことが必要なわけですが。

 

性暴力や女性向けの物資の不十分さは、わかりやすい問題ではあります。

恐ろしかったのは、災害が落ち着いたあと、復興支援としてなされる活動が男性の雇用ありきだったことです。女性を支援する団体は、これでは被災者の女性の年収が下がってしまうと悲鳴を上げます。

女性が働けないと男性への依存が強まります。女性が自由な選択をすることが難しくなります。また、シングルマザーや独身女性の貧困に対応できなくなります。

 

月並みな言葉ではありますが、やはりきちんと人々が被災者のその後に関心を持たなければなりません。関心があればメディアが取り上げることも増えるでしょう。

能登半島地震の今後の参考にもなる、興味深い本でした。

 

 

 

 

 

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『国境なき医師が行く』久留宮隆 岩波ジュニア新書 感想

国境なき医師が行く (岩波ジュニア新書 635)

 

あらすじ・概要

国境なき医師団に参加することを決めた日本人医師は、内戦続きで疲弊したリベリアへ派遣された。派遣先での人間関係や、多忙な日々に悩みながらも、リベリアの人たちを手術する。国境なき医師団は現地でいったいどういうことをしているのかわかる本。

 

キラキラしていない人間味のある話で面白い

国境なき医師団のキラキラしたところを紹介して国境なき医師団に寄付をしてくださいということかと思ったら、全然違いました。慈善事業に参加するにおける人間関係の面倒くささ、また国境なき医師の多忙っぷりが描かれています。

 

内戦後の混乱が続くリベリアに医師として到着した著者は、手術で多忙な日々を送ります。日曜日にも手術をしなければならない生活です。

また、到着時に英語が苦手で頼りきりことから、通訳を担当してくれた同僚と険悪になったり、価値観の違う同僚と微妙な雰囲気になったりします。

慈善事業のかっこよさはない話です。結局知らない人と仕事をする上での悩みはどこに行っても変わらないのだと思えます。人間味のある題材で面白かったです。

 

この本の感想を書くためにWikipediaのリベリアの歴史をざっと読みました。支配者と被支配者の闘争と、部族間の戦いが交わり合い、敵対していた人たちが共通の目的のために手をとります。リベリアは長い戦争で疲弊し、国民の間での犯罪も増えています。

著者もほとんど治安の悪いエリアに行くことはなく、移動も護衛つきでした。そのため現地のリベリア人と深く交流することはできませんでした。

助けに来ているのに、助ける人たちがどういう暮らしをしているのかわからない。しかしそれが医師たちを犯罪から守るための行為なのです。

著者も安全なところで医療だけをやっていることに罪悪感があったようです。その気持ちはわかる気がします。

 

 

 

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『書いた同人小説を売りたいのでいろいろやってみた!』倉くらの KDP 感想

書いた同人小説を売りたいのでいろいろやってみた! 同人シリーズ (kuranoエッセイ)

 

あらすじ・概要

一次創作の同人小説を電子書籍で販売している著者。どうせ売るからには、たくさんの人に買ってもらいたい。著者が行った販促活動の結果や、投稿サイトによる傾向をまとめたエッセイ。

 

電子書籍で同人小説を売りたい女性の試行錯誤が面白い

前回の内容と被る部分はありますが、まとまった内容で面白かったです。

 

 

作者が読んでもらうためにやったことが、ハードルが低いものが多いのがいいですね。私も自分の作品を読んでもらえるように整えようかなあと思いました。

タイトルを工夫するくだりは、今からでも修正できるところなのでよかったです。

 

DLsiteやBOOTHなどのサイトの特徴もそれぞれ書いてあって面白かったです。

メリットやデメリット、心がけなど、面白く読みました。

この本の内容も含めてですが、電子書籍には紙書籍とは違う文化が生まれつつあります。書籍文化の未来を語るとき、電子書籍の文化も語らなければならない時が来るでしょう。

 

このKDPは作品をどうプロモーションするかという問題がテーマです。作品の内容についてはほとんど書かれていません。「作品を読んでもらいたいが、作品の内容は変えたくない~!!」というタイプの人にはいいと思います。

そして無理な目標や高すぎる理想の話をしないのが好きです。試行錯誤するのも大切だなあと思いました。

 

 

 

 

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『フィンスタニス統治記シリーズ』くりたかのこ ビーズログ文庫 全3巻 感想

フィンスタニス統治記1 夢の楽士と炎の精霊 (ビーズログ文庫)

 

あらすじ・概要

フィンスタニスという見捨てられた土地を統治することになったルノアリア。そこでクレイルという亜精霊の青年と出会う。亜精霊は、精霊の血を引く人間のこと。魔物や精霊が存在するフィンスタニスで、ルノアリアは悩み葛藤しながら成長していく。

 

身分の高い女性と身分の低い男性のカップルは珍しい

もっともよかったのは主人公ルノアリアの心の美しさ、人間性です。彼女は人の上に立つ人間としての義務を理解しているので、ルノアリアたちについていく人たちの気持ちがわかります。周囲の人に愛されていても、嫌味になりません。

 

ルノアリアは恋愛には鈍感ですが、クレイルにとってはその鈍感さがむしろ好ましいものである、というところも面白かったです。

身分の高い女性にもてあそばれた経験のあるクレイルは、恋愛のネガティブな側面を知っています。恋愛の生々しく泥臭いところを知らないルノアリアに、安心するのはわかるんですよね。癒されるクレイルに共感しました。

その上、クレイルが社会的には何の身分も持っておらず、差別される側だったのが新鮮でした。女性向けのロマンスって基本的に男性側に権力がありますからね。

亜精霊としての強い力は持っているんですが、権力で言えばルノアリアの方が強く、そのあたりのパワーバランスが面白かったです。

 

3巻完結なので打ち切りで終わりかなと思ったら、きれいに完結してくれてほっとしました。ラストのダンスシーンは幸せと悲しみが入り混じるような場面で、しんみりしてしまいました。公式カップルにはみんな幸せになってほしいです。

 

『性暴力対策ガイドブック』一般社団法人人権問題研究協議会 感想

性暴力対策ガイドブック

 

あらすじ・概要

性暴力の恐ろしさは女性や子供だけではなく、男性の領域にも及ぶ。性暴力で起こりがちな問題をケースごとにQ&A形式でで語る。もし身近な人が性暴力を受けていたら、そして身近な人が性暴力の加害者になったら、自分はどのように行動するべきなのだろうか。

 

言っていることは間違いではないが語尾がおかしい

タイムラインにあまりにめちゃくちゃな性加害の情報が流れてくるので読んでみました。

Q&A方式で、性加害への疑問に答えています。

 

読んでいて思うのは、日本は性加害に対しての法整備が遅れていることです。罪に問おうと思っても、法律上うまく行かないことがあります。

また、親しい人に性加害のことを打ち明けられたら、どう対処するのか難しいです。私はたまたま性加害のトラウマを持たずに育ちましたが、そうでない人も多くいるのです。痴漢や不審者に遭ったことはありますが、トラウマというほどではありません。

文中でも他人に性加害を否定されてショックを受ける人たちが描かれていますが、私はつい否定したくなる気持ちもわかります。性加害はあまりにもおぞましいため、「本当はなかったんじゃないのか?」と否認の力が働くのだと思います。

 

また、松本人志氏のように複数人に性加害をしている人は同じ被害に遭った人を募って告発できるので有罪にしやすいですが、家庭内で行われる場合は被害者がひとりふたりな上に密室で行われるので有罪にするのが難しいです。

とはいえ被害者に我慢をさせるのも酷なので、第三者が介入して家庭を閉鎖的にさせない、離婚まわりの法律を整備してヤバいと思ったらすぐ離婚できるようにする。そもそも女性が経済的に自立しやすい社会にするという政策も大事だと思います。

 

間違ったことは言ってはいないですが、問題点もあります。

文中で「だね、だよ」、「だ、である」と「です、ます」という語尾が統一されておらず、突然読者にナメた口を利いているように見えてしまうのが残念でした。

語尾くらいで何だと思うかもしれませんが、追い詰められてている人や自我が完成しきっていない思春期の若者にとっては、「相手が自分にナメた口を利いた」というのは結構ショックを受けることなので意識してほしいところです。

団体内部でちゃんと文章を書けないのであれば、ライターを雇ってきちんとしたものにしてほしいです。

 

 

性暴力対策ガイドブック

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『心の傷を癒すということ』安克昌 角川ソフィア文庫 感想

心の傷を癒すということ (角川ソフィア文庫)

あらすじ・概要

阪神大震災を経験した精神科医、安克昌。彼は阪神大震災とメンタルヘルスの問題について語る。災害直後の人々の精神状態から、精神疾患の人たちの病状悪化や苦悩、復興期に取り残される人たちのことなど、経験者ならではの視点で表現する。災害と心の関係を知るための本。

 

阪神大震災を見た精神科医の記録

ほとんどがエッセイや手記のような語り口で、専門的な話は巻末あたりだけです。メンタルヘルスについて詳しくない人にもわかりやすいと思います。

 

当事者としては、双極性障害の人の災害時期の躁転について書かれているのが興味深かったです。やっぱり災害が起こると躁転する人が多いんですね。極限状態になると体が躁の方向へ持っていかれてしまうのでしょう。

 

被災地における自死の問題についても紹介されています。本人が自死してしまうのももちろんよくないですが、自死が家族や近所の人に与える影響も計り知れないものがあります。このあたりはテレビでやりづらい問題なので、文章で読めてよかったです。

 

阪神大震災の場合の「阪神」とは神戸市と大阪市の間の地域を指す言葉で、このうち大阪府に属しているのは大阪市のみです。言葉の上で「大阪から神戸」という意味でも、「阪神」というと兵庫県の領域の方が多いんです。

この作中にも大阪との温度差が出て来ます。ほうほうのていで被災地から出て来た神戸の人が、「普段通り」の大阪の姿に衝撃を受けます。誰が悪いわけでもないですが、ギャップに傷ついてしまうのが悲しかったです。

 

この記事を書くために著者のことを調べたら、在日韓国人三世だということがわかりました。著者の中でも、神戸の住民には、外国人が多いことが述べられています。現場ではいろいろあったのでしょうが、朝鮮人虐殺が起こらなかったことは以前の震災よりは進歩した点です。

神戸は多くの外国人が移り住んできた街で、神戸出身の著名人も外国にルーツを持つ人が多いです。日本人だけではなく、外国籍の人たちのことに言及してくれたことはよかったです。

 

私は、阪神大震災が発生したとき4歳でした。おぼろげに記憶があります。母が倒れて来そうなクローゼットを押さえつけていました。

被害はほとんどなかった地域ですが、それ以来、自分より背の高い家具を置けないままでいます。

表面的に復興が進んでいるように見えても、震災の心の傷は癒えていない人も多いです。復興ムードの中、心の傷を口に出せなくなってしまう人もいます。

短期的に復興を考えるのではなく、人によってはなかなか立ち直れない人もいるのだと理解するのが重要だと思いました。

 

『トロピカル性転換ツアー』能町みね子 文春文庫 感想

トロピカル性転換ツアー

 

あらすじ・概要

性同一性障害を抱える著者は、タイで性別適合手術を受けることとなる。タイにおける入院生活や、体の変化、性別適合手術の独特の事情など、笑いを交えて発信する。当事者によるエッセイ体験記。

 

タイに性別適合手術をしに行く

面白おかしく書いてはいますが、体力的、精神的には性別適合手術は大変なんだなあと思いました。

タイトルは性転換ツアーになっていますが、「体を心の性別に合わせる治療」なので「性別適合手術」が正しいです。でも作者はわかっていて、冗談半分でこのタイトルにしたのだろうと思います。

 

男性から女性に体を変えるのはどういうことなのか、と、かなり具体的なところまで書いています。性的な部分にも突っ込んだ話をしています。

笑っていいのかわからないですが、そこまで作り込むのか……と興味深かったです。

そして手術だけではなく、患者もあれこれしないといけないのが大変そうでした。

簡単に性別適合手術といいますが、体を異性の姿にするというのは本当に面倒くさく苦しいんですね。

 

基本的お笑いエッセイとして進んでいくため、そこまで生々しく感じず読み進めることができます。

とはいえ2013年文庫版刊行と、少し昔のエッセイなので、倫理的にちょっとなあという冗談もあります。ただ、トランスジェンダーの人が聖人君子であるわけでもなし、こんなものかなあと思います。

 

 

『統合失調症』村井俊哉 岩波新書 感想

統合失調症 (岩波新書)

 

あらすじ・概要

精神疾患のひとつ、統合失調症。珍しくない病気でありながら、多くの人がこの病気を誤解している。まだ解明しきれていない統合失調症に関する仮説から、投薬治療、患者が社会に受け入れられるために医者ができることなど、一般の人にも役立つ情報を語る。

 

ロマンチックな物語よりも患者の益になる発信をしてほしい

序盤で、フィクションの中における統合失調症へのロマンチックな誤解をはっきり否定していて、それだけでも信頼のおける本だと思いました。

著者は、漠然とした理解をされている統合失調症への誤解を解き、統合失調症の人たちに理解のある社会になってほしいと語ります。

 

共感したのはオープンダイアローグについてのくだりでした。オープンダイアローグ(精神疾患の人が要望すれば24時間以内に精神疾患の人と対話してくれる人が数人来る治療法)のような薬を使わない治療法は、決して薬の代替にはなりません。

私もオープンダイアローグのような、精神疾患の人を孤立させないような治療を否定するわけではありません。しかし脳内の物質のバランスが崩れて症状が出ている以上、科学によって脳内の物質のバランスに介入するのが筋だと思います。

実際のところ、薬が合わない人は存在します。しかし薬に助けられて生活が可能になっている人の方がずっと多いのです。

全てを薬以外の方法で解決しようとしてしまうと、「病的な部分は、その人の本質ではない」という原則が抜け、病気への偏見が増す可能性もありえます。

 

サブカル系やメンヘラと呼ばれるコンテンツもそうですが、「病気の持つなんとなくエモっぽい部分」に興味があっても、病気そのものに興味を持ってくれる人は少ないです。

当事者だけではなく、一般の人への啓発も必要だと感じる本でした。

 

 

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『後宮の薬師 平安なぞとき診療日誌』小田菜摘 PHP文芸文庫 感想

後宮の薬師 平安なぞとき診療日記 (PHP文芸文庫)

 

あらすじ・概要

大陸から来た父から薬を学んだ薬師、安瑞蓮は、腕を買われて宮中に上がる。そこで、体の不自由な皇子に出会う。皇子の身体を診ているうちに、瑞蓮は、後宮の女性たちのいざこざや嫉妬に巻き込まれていく

 

体に障害を持つ皇子をめぐる女性の悲哀

 この間紹介した。『華は天命を診る 莉国後宮女医伝』とは似たようなテーマで作者も同じですが、それでも安定した面白さでした。王道を押さえつつ、今時な題材を取り入れています。

 

 

 手前のガタイのいい金髪のキャラクターがヒーローなのかと思ったら、このキャラが主人公(女)でした。キャラデザインが攻めてますね。

主人公は父親が外国人で父から薬のことを学んだ設定です。作品の中では現代人に近い価値観を持っていますが、「ふつう」の外側から来たキャラクターとすることで、うまくバランスを取っています。

 

主題となっているのは障害を持っている子どもの立場の悪さです。皇子である朱宮は、生まれつきの病気で体が自由に動きません。まだ本人は自分の不遇を理解できるほど物を知りません。しかし朱宮の障害を巡って周囲の女性たちの悲哀と愛憎が描かれます。

母親なのに大人になれない女性、母親になることを強く望んだのに叶わなかった女性が出てきます。話を読み進めるほどやるせない気持ちになりました。

しかし、母性神話を無邪気に信じるのではなく、子どもを産んでも産まなくても、女性として、人間として成熟するわけではないというところがよかったです。

 

 

『さいごの色街 飛田』新潮文庫 井上理津子 感想

さいごの色街 飛田 (新潮文庫)

 

あらすじ・概要

大阪に唯一残った遊郭街、飛田。著者はその実像をつかもうと、飛田に飛び込む。遊郭を運営していた人たちや、ヤクザとの関係、飛田特有の複雑なシステムを知り、著者は性産業と女性をめぐる問題について考えることになる。

 

ルポルタージュに現れる著者の人間味が好き

同じ著者の『葬送の仕事師たち』が面白かったので買いました。大変面白かったです。

 

著者は、なるべく飛田についてフラットに語りたい……と言いながらも飛田における女性搾取のシステム、男尊女卑にかなり引いています。そういうところが人間味があって面白かったです。ルポルタージュとしては作者のバイアスが入らない方がいいのでしょうが、ジャーナリストだって人間なので目の前で語られていることが受け入れられないこともあるだろうと思います。

女の子たちに贅沢を覚えさせて普通の仕事につけなくしたり、売春の元締め側が女の子たちをコントロールできるしくみにしたりは恐ろしいですね。

 

私は、売春がいいものだとは思っていないですし、基本的にはやらない方がいいと思っています。しかし売春をやっている人は、貧困や虐待など、何かしら事情があって売春というビジネスに流れ着いた人が多いです。その人から仕事を取り上げて、「普通の世界に生きろ」と雑に言うのも無責任なのではないでしょうか。

この本にも、飛田でしか生きていけなかった人たちが多く出てきます。

 

著者には売春や性産業に対するロマンチックな思想があまりなく、あっさりしているところも面白かったです。やっぱり男性は性産業に夢を見すぎなんですよね。良くも悪くも、売春をする女性もただの「一般女性」でしかないのだろうと感じました。

この作家さんはいろいろノンフィクションを出しているようなので、もっと読んでみたいです。

 

 

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