ブックワームのひとりごと

読書中心に好きなものの話をするブログです。内容の転載はお断りします。

2022-08-01から1ヶ月間の記事一覧

KindleUnlimitedで読める3巻以下のライトノベルおすすめ5選(2022年8月版)

今日はKindleUnlimitedで読める三巻以下のライトノベルのおすすめをまとめてみました。2、3巻というのは打ち切りであることも多いので選びにくいんですが、「打ち切りであっても切りのいいところで終わっているかな」というものをセレクトしました。 また…

透明なコップに入った透明な水飲まされてる気分だった―蜷川ヤエコ 『刀剣乱舞 外伝 あやかし譚』

あらすじ・概要 平安時代に時間遡行した三日月宗近たち一行は、そこで玉藻前という妖怪が鳥羽上皇を呪い殺そうとしていることを知る。その妖狐は退けたものの、本丸の刀たちは次々に怪異や妖怪に出くわす。これは時間遡行軍の陰謀なのか……。

親がカルト宗教にハマってしまった子どもが星を見上げる―今村夏子『星の子』

あらすじ・概要 ちひろの両親は、病弱だったちひろが「特殊な水」で治癒したことから、あやしげな宗教にのめり込むようになる。ちひろはそんな両親にうっすら違和感を覚えながらも、ともに暮らしていく。やがて姉が家出し、中学生3年生になったちひろは、あ…

裏家業一家の将来を巡ってばらばらになりつつある兄弟―喜多みどり『デ・コスタ家の優雅な獣3』

あらすじ・概要 賭場という縄張りを得、デ・コスタ家での地位を持ちつつあるロザベラ。そんな中、市長選の候補者の息子が誘拐され、その容疑者としてダリオの名前が上がる。濡れ衣を着せられたダリオは姿を消し、ロザベラは彼を探すことにする。市長選をめぐ…

コロナウイルス感染レポート~2回陰性を引いた女が陽性だとわかるまで~

ここしばらくはコロナウイルスに感染し、自宅待機をしていました。 やることなくて暇なので、みんなもやっているコロナウイルス感染レポートを書くことにしました。 参考になれば幸いです。 感染がわかるまで 1日目:のどに違和感 仕事していたら夕方ぐらい…

発達障害者が読んだら身につまされたけれど肯定された気がした―heisoku『ご飯は私を裏切らない』

あらすじ・概要 中卒、29歳。派遣のアルバイトを転々とし、何とか食いつないでいる主人公。そんな主人公の楽しみは、食べること。いくらをトーストに乗せたり、パウチのおかゆを袋のまま食べたり。料理をし、食べながらぐるぐると思考は回る。食事を通して底…

男子高校生が家族を守るために犯罪を行う倒叙ミステリ―『青の炎』(実写映画版)

あらすじ・概要 男子高校生、秀一は、家に転がり込んできた母親の元夫、曾根に悩まされていた。曾根が妹に暴力を振るいかけたことをきっかけに、秀一は曾根の殺害を決意する。医学書やインターネットを通じて得た知識で、曾根の殺害をやりとげた秀一だったが…

エッセイ漫画家が骨髄ドナーになって体験した感情―水谷さるころ『骨髄ドナーやりました!』

あらすじ・概要 献血好きの気持ちが高じて骨髄ドナーにも登録していた著者。そんな著者の元に、骨髄ドナーマッチング成立の手紙がやってくる。入院までの検査や準備、手術と病院生活、骨髄提供後の暮らしなどを、コミックエッセイにして語る。骨髄提供の真実…

ナメられたら〇すの社会で生き延びようとする女性―喜多みどり『デ・コスタ家の優雅な獣2』

あらすじ・概要 ファミリーの一員として認められたロザベラだったが、仕事でいい結果を残すことができず、襲撃事件をきっかけにセーフハウスに軟禁されることになる。自由を求めるロザベラは、エミリオに有用だと思ってもらうため、自分を襲撃した海外の敵対…

北欧神話を元にしたオペラをオリジナル要素を交えてコミカライズ―池田理代子・宮本えりか『二―ベルンクの指輪』

あらすじ・概要 青年ジークムントは、敵の部族の長の妻の女性ジークリンデと恋に落ち、関係を持ってしまう。そのことを怒った婚姻の女神が主神ヴォーダンに進言し、ジークムントは殺されてしまう。しかしヴォーダンの娘ブリュンヒルデはジークリンデを助け、…

寂しい少女が夢の中で理想の世界に迷い込む―『コララインとボタンの魔女』

あらすじ・概要 とあるお屋敷に引っ越してきたコラライン。両親は仕事で多忙で、コララインは寂しく暇を持て余す。お屋敷に遭った謎のドアを見つけてから、コララインは不思議な夢の世界に迷い込んだ。そこでは「別のママ」「別のパパ」がコララインを構って…

犯罪組織に引き取られた少女は取引を覚える―喜多みどり『デ・コスタ家の優雅な獣』

あらすじ・概要 身寄りがなく内気な少女ロザベラは、名家デ・コスタ家に引き取られる。しかしそこは異能を持つ一族だった。ロザベラは一族の血を繋ぐために従兄弟と結婚して子を残すことを要求される。このままだと幽閉されてしまうと恐れたロザベラは、「一…

お嬢様は文化祭で喫茶店をするために奔走する―蝉川タカマル『不良少年と彼女の関係2』

あらすじ・概要 引き続きお嬢様朱乃の執事として働くことになった拳児。そんな中、朱乃の学校で文化祭があり、朱乃は文化祭の出し物「喫茶店」の音頭を取ることになってしまった。戸惑いつつも使用人たちの助けを借り、朱乃はリーダーとして努力する。その一…

団地という場所でたくましく育っていく子どもたち―松田奈緒子『スラム団地』

あらすじ・概要 幼少期を団地で過ごした著者。そこは、訳ありの子どもたちや大人たちが暮らす場所だった。自らも借金を抱えた父親と付き合いつつ、トラブルや悩みを抱えていてもたくましく生きていく団地の人々を描くコミックエッセイ。

戦時下のアイドルの、キラキラした世界の裏にあった罪悪感―『特集ドラマ「アイドル」』

www6.nhk.or.jp あらすじ・概要 田舎から東京に出て、劇場、ムーランルージュのオーディションを受けたとし子。そこで下働きとして働くが、ある日劇場のスターの代役として舞台に立つこととなる。とし子はそこで明日待子と名前を改め、「アイドール」として…

猫による社会が成り立つスペースコロニーで地球を目指す一匹の黒猫の話―秋山瑞人『猫の地球儀』

あらすじ・概要 「天使」が滅び、知性ある猫たちが暮らしているスペースコロニー、トルク。スパイラルダイバーの焔(ほむら)は、最強の名を手にした後、名前も知らない黒猫に敗北する。黒猫は「スカイウォーカー」と呼ばれる、猫の魂が行きつく場所、「地球…

「映え」を意識しすぎて思想的にはガバガバ―『長崎の新聞配達』

longride.jp あらすじ・概要 戦後の日本・長崎にやってきて、とある被爆した郵便局員谷口と出会い、その経験を本にしたためたピーター・タウンゼント。タウンゼントの娘イザベル・タウンゼントは、谷口の死後長崎を訪れ、父親が記録した谷口の被爆体験をなぞ…

三国志のオタクが推しのために中国に渡り名所めぐり―杜康潤『杜康潤のトコトコ三国志紀行』

あらすじ・概要 三国志が大好きで、三国志のことを調べるために中国へ留学までした漫画家、杜康潤。著者が中国旅行で巡った三国志ゆかりの土地や、三国志についてのテーマパークの内容を、コミックエッセイ形式で語る。巨大な中国では移動するだけで一苦労で…

知識チートの悪い部分を取り去った科学アニメ―『Dr.STONE』

あらすじ・概要 ある日、人類は全員石化してしまい、滅びた。3700年後の未来、高校生の大樹は石化から目を覚ます。先に起きていたのは、科学の天才である千空だった。千空は、この滅びた文明を科学技術で復活させるという。千空と大樹は、手始めに石化を解く…

居場所のない少女がハーブティを出すカフェを手伝って強くなる―有間カオル『魔法使いのハーブティ』

あらすじ・概要 母親が死んでから親戚をたらいまわしにされていた少女、勇希。横浜に住む叔父の元に預けられることになるが、叔父はかわいらしいハーブティのカフェを経営していた。そこでカフェを手伝うことになった勇希は、やってくる様々な問題や事情を抱…

障害者のある子どもたちの成長し発達する権利を守るにはどうすればいいか―茂木俊彦『障害児教育を考える』

あらすじ・概要 体のどこかが悪い、知的に遅れがある、発達に遅れがある……。さまざまな面から子どもたちを教育から遠ざける「障害」。障害のある子どもたちにも教育に参加してもらい、成長する権利を保障するためにはどうすればいいのか。障害者教育の現場の…

ラノベ・ライト文芸を探す上で重視していること4つ、重視していないこと3つ

ライトノベル関連の記事で何が読みたい? とアンケートを取ったところ、「ラノベの選び方」が一番だったので記事を立ててみました。 自分なりの選び方ですが、参考になれば幸いです。 重視していること 図書館の検索サービスで検索する レーベル名で探す Ama…

発明家が水を食べ物に変える機械を作ったら空から食べ物が降ってきた―『くもりときどきミートボール』

あらすじ・概要 冴えない発明家、フリント・ロックウッドはある日水を食べ物に変える機械を発明した。しかしその機械は手違いで雲の上に。雨を食べ物に変換し、町にはハンバーガーが降ってきた。サーディンばかり食べていた町の人々はそれを見て大喜び。フリ…

双極性障害の生活の悩みに質疑応答形式で答える―南中さくら『みんなの双極症 日常の悩みから最新知識まで』

あらすじ・概要 うつと躁の気分の波を繰り返し、生活に困難をきたす双極性障害(双極症)。最新の研究結果を踏まえ、薬の知識、生活や日常の悩み、恋愛や人間関係、逸脱行為への対処などを質疑応答形式で書く患者と家族のための本。

日常の中で男女が何気ないことで悩んだり救われたりする短編集―斎藤なずな『鳥獣草魚』

あらすじ・概要 離婚後家に迷い込んだインコをかわいがっていたが、誤って踏みつぶしてしまった男。主人公と彼は当てのない旅に出かけ、そこであるものと出会う。男と女、家族生活、劣等感や優越感何気ない日常の悩みと救いを描いた漫画短編集。

【東京3人暮らし・PTA・台湾への旅】最近読んだ本・漫画のまとめ5冊(20220804)

たかはしみき『ますます! 東京ひよっ子3人暮らし ~イヤイヤ大魔王降臨!試練の2さいくん編~』 東京で子育てをしながら暮らす著者。多忙な夫に代わり、基本的には著者が子育ての担当。2歳になった息子はイヤイヤ期を迎え、なだめたりいらだったりしなが…

赤ん坊を売るブローカーと赤ん坊の母親との間に奇妙な絆が生まれる―『ベイビー・ブローカー』

あらすじ・概要 赤ちゃんポストに捨てられた赤ん坊を養子がほしい夫婦に売っている、ブローカーの男ふたり。ひとりの男の赤ん坊を売ろうとしたところ、その母親に人身売買の旅へついてこられることとなる。三人が赤ん坊を世話しながら旅をするうちに、奇妙な…

事実婚夫婦が「お互いに無理しない」結婚生活のために話し合い分担し合う―水谷さるころ『どんどん仲良くなる夫婦は、家事をうまく分担している』

あらすじ・概要 お互いに過去の結婚生活に失敗し、「事実婚」という形で再婚した著者夫婦。無理をしない、言いたいことは言う結婚生活を目指すも、その道のりは平坦ではなく……。家事、子育て、日常の事務手続き、親戚との付き合いなど、夫婦はどう分かち合え…

母親から祖父に預けられた孫はカメラを通して成長していく―うず『くそじいじとカメラと私』

あらすじ・概要 高校生になった杏は、「彼氏と住む」と言う母親に家から追い出され、父の家で暮らすことになる。「娘の子育てに失敗した」と後悔している祖父は、せめて杏はまともに育てようと心を砕く。そんな中、杏は部活動として写真をすることとなった。…

悩み惑う人たちがあやかしになって心を癒す―世津路章『夢かうつつの雪魚堂 紙雪の舞う百鬼夜行』

あらすじ・概要 仕事を失い就職活動中だった猪瀬成海は、日本橋にある紙問屋「雪魚堂」に迷い込む。そこは常世と現世の間にある店だという。ひょうきんな店主名代、魚ノ丞(なのすけ)に誘われ、そこで手伝いをすることになった成海。彼女はあやかしと人の心…